先生と呼ばないで

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2025年3月31日成人向,短編,原作軸,完結済み,カカサス小説エロ描写有,シリアス

先生

 ひとり演習場で修行に励むサスケに声をかけた。サスケは手を止めて顔だけ振り向いた。
「やっぱり来たな」
 何がやっぱりなのか、サスケに歩み寄り、木々が生い茂る藪の方へ顎を向ける。
「ちょっと付き合ってくれない?」
 サスケは表情を変えずに黙って指し示した方へ向かって行った。俺はその背後についていく。
「……で、何をさせたいんだ。咥えればいいのか。」
 見透かされたように言われて、笑顔を作る顔の筋肉が動きそうになる。
「何でそう思うわけ?」
 そう思わせるような事はしていないと思っていたんだけどなぁ。と思ったら、また見透かされたように言われた。
「あんたはそっち側の人間って顔をしてる。その胡散臭い笑顔で誤魔化せるのは普通のガキだけだぜ。」
 どうやってそれを見分けられるようになったのかは知らないけど、そうであれば話は早い。
「そ、じゃあ、咥えて。」
 サスケは黙って俺の前でしゃがみ、それを取り出して迷わず口に入れる。まるで食事でもとるかのように自然に。そういうことに慣れている、ということらしい。今まで何人の男にそうしてきたのだろうか。
 決して上手いとは言えないが、教え子の子どもに咥えさせている満足感、背徳感、そして支配感に静かに興奮を覚えてサスケの頭を掴んで喉の奥まで押し込んだ。
 えずく様を見てまた俺は満足する。ただひとつ気に入らないのは、サスケがそれをさせられることに対して全く抵抗しないことだった。
 
 射精したそれを飲み込んだサスケはいつもの生意気な目で俺を見上げた。
「満足したか、センセイ。」
 やっぱり少し気に入らない。悔しそうな顔ひとつせず口の周りを袖で拭って、立ち上がり元の場所まで戻って行こうとする背中のうちは一族の証を見ながら、どうすれば屈服させ悔しがらせそれを飲み込んで受け入れざるを得ない屈辱を味あわせることが出来るのだろうか、そう考えたことが全ての始まりとなった。
「お前、どこまで経験あんの?」
 二回目のときに俺はサスケに尋ねた。サスケは口を拭いながら「さぁな」とまた何事もなかったかのように立ち去ろうとする。
「ハメられた事もあるわけ?」
 一瞬、ほんの一瞬だけサスケの前に踏み出す足の動きが止まった。その反応はないって事でいいのだろうか。そうであれば……。
 翌日、より奥の方まで誘導してまた咥えさせる。何でもないような顔で淡々と舐める様子は見ていてあまり面白くない。ある程度まででやめさせるとサスケは怪訝な顔をした。
「立って下全部下ろしたら木に手ついて。」
 サスケは黙って俺の言う通りにする。何故だろう、上司だから逆らわない、というわけでもなさそうだ。
 持ってきたクリームを指につけてその尻の穴に差し込んだ。緊張で中がキツく締まるのがわかる。……こっちはあまり経験がないらしい。ある程度慣らして自分のそれにもクリームを塗って、予告もせずにその中に挿れていった。息を呑む気配、柔らかいがよく締まる中は悪くない、それに加えてサスケの安定しない呼吸。屈服させている。今俺はこの子どもを支配している。そう思わせてくれる反応に満足しながら腰を動かした。
 終わってから、サスケはいつものように言う。
「……満足かよ、センセイ。」
 せっかくのいい気分が台無しだ、どうしたらこいつは俺にやめてくれと懇願するのだろうか。
「生徒に聞かれたら答えるもんだろ? なあ、あんたは満足したのかよ、センセイ。」
 先生なんかじゃない、今の俺はただの先生のツラをぶら下げた卑しい大人だ。その卑しさをいつもサスケは曝け出そうとする。お前がしている事は卑しくて浅ましい最低な事だと伝えるためにわざわざ普段言わない「センセイ」をつけて。
 それが気に食わない。子どもは黙って怯えながら泣いたり叫んだり抵抗して、それが無駄だとわかって絶望していればいいものを、サスケは一切そういう顔を見せない。
 ……面白くない。
 面白くするにはどうしてやるのがいいだろうか。
 痛めつけられる事にも、屈辱を味合わされる事にもサスケは慣れている。そんなサスケを屈服させる方法。あの生意気な顔を動揺させる、眉を歪めさせる、方法。
 ああ、そうか。痛めつけられるのに慣れているのなら、逆のことをすればいいんだ。
 つまりは気持ちよくさせてやればいい、感じたことのない感覚に、どんな顔をするだろうか。戸惑い、困惑、生理的嫌悪と同時に快感を覚えたときの顔を見てみたい。
 〝こういう〟俺のことを見下しているクソガキがヒイヒイ言う様を想像するだけで口角が上がる。
「今日は俺の家に来なさい」
 俺の言葉にサスケは生意気な顔のまま黙って従う。その顔をこれから歪ませるのだと思うと足取りが軽くなる。
 寝室のベッドで裸にさせて、ローションで濡らした指をいつもとは違って一本だけ挿れる。中をぐるりと撫でて内側の少し膨らんだ部分をほぐすように指を動かしているうちに、サスケの表情が変化する。
 戸惑い、隠せてないよ?
 思った通り、こういうことには慣れていない。指を増やしてそこを集中的に突き始めると、目をギュッと閉じているが眉は垂れ、声を殺そうと息を止めている。
「目、開けて。」
 俺の言葉に従わないという選択肢をサスケは持っていない。うっすらと開いたその目は少し潤んでいて、生意気さなどかけらもない。情けなく快感に震えるその顔、普段見せることのないその顔にゾクゾクした。
 弛緩した括約筋が、そこを突くたびにぎゅ、と強張る。手の動きを早めたら、ビクビクと震えながら手で口を塞いだ。声など出すものか、とでも考えているのだろうか。そう思うと、鳴かせてみたいとなるのは当然だろう。たっぷりと弄んで必死に呼吸するサスケの尻に俺のものをあてがったとき、俺は興奮していた。
 不規則な呼吸と結合部の湿った音が響く室内。しつこくそこを突きながら前を扱いてやるとすぐに身体を強張らせて白濁液を飛び散らせた。それを目にしてサスケは信じられないという顔をする。もしくは恐怖なのか、それともまた別の感情なのか。
 口を手で塞いだまま、ガンガン突いてやると堪えきれない声が漏れ始める。声が漏れるたびにギュッと目を閉じて、その度に俺は目を開けてと命令して、涙で潤んだ目は戸惑いから快感にその色を変えていく。その波に逆らおう、という動きは徐々になくなっていって、俺が口元から手を退けると女みたいに喘ぎ始めた。
 自分の喉から出る声に驚く様子を見せたのも最初のうちだけで、奥まで突くたびに情けなく高い声で鳴く様子はあの生意気な顔からは想像もできないほど「普通の12歳の子ども」と変わらなかった。
 サスケが繕っている仮面を剥がせた達成感、俺がサスケを喘がせてだらしない表情にさせていることで満たされる支配欲求。
 終わったとき、サスケはいつもの台詞を吐かなかった。ただ茫然と天井を見上げて、そして悔しそうに顔を歪める。
 悔しいだろ、お前が見下していた俺に翻弄されて屈服されて、さぞ悔しいだろう。
「もう用は済んだから、帰っていいよ。」
 サスケはゆっくりと起き上がって、脱いだ服を拾って着込んでいった。俺に顔を見せないようにしながら。
 そのまま部屋から出ようとする、その頭を掴んで、顎を掴んで見上げさせる。サスケは驚き、そして俺を睨み、あの台詞を言った。
「……満足かよ、センセイ」
 ……ああ、満足したよ。お前の情けない顔を見れて。バカみたいに喘ぐのを聞いて。
 俺はその問いかけにはじめて答えてやった。
「おかげさまで?」
 サスケは俺の手を振り払って部屋から出ていった。
 玄関の扉の音がして、俺はシャワーを浴びに浴室に行く。今日のサスケの様を思い出しながら、気分が良かった。 嗜虐心をそそるあの顔をまた見たい。
 生意気な涼しい顔で任務に励む様子を見ながら、またあの顔にさせることを考えるだけで高揚する気持ちをいつもの笑顔で隠しながら3人を見守る。
 
 上忍になった後、大戦の中で若くてツラの良い下忍は性欲処理の対象にされて、過緊張が続く中でその様子が目の端に映る度に自分の中で育っていった歪んだ認知。
 俺はそれらが終わった後に「大丈夫か」と声をかけながら、涙を滲ませながら悔しげに口を結ぶその様子を見ては興奮を覚えていた。
 戦争が終わって、暗部に入って、俺は自らそれをするようになった。戦争を体験した忍達は弱い立場の者がそういう対象になるのは暗黙の了解として見て見ぬふりをする。それをいいことに、虐げたい奴が部下についたとき、俺はそいつで処理をすることでストレスを吐き出し、そしてそれが常態化していった。
 狂ってしまった感覚は、染みついてそれが自然になっていく。自分が狂っていく感覚は、その当時は快感に思えた。もっと狂ってしまえばつらいことも何もかも忘れられる。狂うことに没頭してしまえば、俺は俺が楽になると思っていた。そうでもしなければ、手を洗い続ける日々に戻ってしまいそうで。
 
 しかし任務後にサスケに声をかけたら、サスケはそれを断った。
「あんたの相手ばかりしてるほど俺は暇じゃない。」
 従順であり続けたサスケがそう言うなんて余程堪えたのだろうか、それとも別で用事があるのだろうか。どちらにしても思い通りに行かないことに少し苛立つ。
「なら今夜はお前の家に行くよ。」
 サスケの目が敵意を見せる。ということは、前者だった訳か。そうだよね、さぞかし嫌だっただろう。それなら何としてでも、今日もあの情けない顔を見てやりたい。
「あんたはなんで、ああいうことをするんだ。」
「部下は上司の言うことを聞くものでしょ。まあ、サスケが拒むのなら……対象を変えるだけだ。そうだなぁ、次はサクラにしようかな。」
 ぎり、と歯を噛み締める。少しの間を置いて、サスケは答えた。
「……あんたの家に行けばいいんだな。」
 聞き分けがいい、それとも仲間想い、かな。
 敵意を隠さないまま、サスケは俺の後ろをついて歩いた。戸惑いの代わりに苛立ちと悔しさを見せながら、それでも最後には快感に押しつぶされた情けない顔になるのを見て俺は満足する。
 それからは毎日のようにサスケを家に呼びつけるようになった。
 
 一族が滅亡してから色々な大人が俺を搾取しようとやって来た。
 俺に集中した財産を狙う奴や、幼くして孤児となった俺を狙う奴。「そういうこと」をされたのはアカデミーからの帰り道、突然後ろから口を塞がれて、俺以外に人のいない集落の路地に連れ込まれたのが最初だった。
 訳がわからないまま口に入れられて頭をゆすられて、出されたものはその場でゲホゲホと吐き出した。
 アカデミーにいるときも、教師の一人が同じことをしてきた。トイレ、校舎裏、場所は色々だったけど、それをさせられるうちにまたか、と半ば諦めて抵抗することをやめるようになった。今の自分の力では大人の中忍には太刀打ちできない。口だけで満足いかなくなったのか、時々尻の穴まで指を入れられるようになって、最終的にはそれを入れられるようになった。
 幸い、卒業が迫っていてそれをしたのは片手で数える程度で済んだ。
 ただ、孤児になってから卒業するまでの数年間で、俺は守る人がいないということは、こうして搾取の対象にされるという事なんだと学び、そして搾取しようとする奴らが俺を見るときの目も覚えた。
 卒業して「上司」という存在がつき、それも終わるかと思ったらその上司がふとした瞬間に「そういう目」で俺を見ていることに気がついて、ああ、まだ終わらないのかと思った。
 案の定、顔合わせからまだ日が浅い時点でそいつは俺にそういうことをしてきて、義務的に対応したのが気に入らなかったのか何なのか意図はわからないが、家に呼びつけられてついていったら、単に処理の相手にされてきた今までとは全く違う事をされて、声を出すまいと抵抗したのも虚しく、恐らくはそいつの思い通りに俺は声を上げて「快感」というものを覚えさせられた。
 抵抗を試みても仲間を人質に取られ、それならばとそいつの言うがままにして、思うがままにさせられて、嫌味のように「センセイ」と言ってきたが次第にそれを言う気もしなくなって、呼びつけられてはそれを受け入れる日々が始まった。
 俺を屈服させたいという感情を隠しもしないそいつに、俺は屈服され続けて、いつしか心理的抵抗も反抗心も抱かなくなった。
 呼ばれたら従う、従えば声をあげて感じる、そしてその一部始終をつぶさに見られてそいつを満足させる。満足させたらさっさと帰る。
 感情を虚無にしてそれを繰り返した。繰り返す内に、俺がそいつに対して抱いていた僅かな尊敬の念は消え失せていた。……波の国の任務にあたるまでは。
 死の恐怖を間近に感じた時にかけられた言葉、見せつけられた強さ、それは俺を守ってくれる人のそれで、そいつは俺を搾取する卑しい大人の一人に過ぎなかったのに、俺を守り、そして導く存在でもあると認識して、カカシという人間に対して自分がどのように評価するべきなのかわからなくなった。

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