喘ぎ声とテンプレート

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わたしは基本BLの教科書にはゲイビデオとかアダルトビデオとか裏垢男子のオナボイスとか、リアル寄りのを参考にしているので喘ぎ声パターンが少ない。

というのも普通のセックスにおいてそんなバラエティ豊かな喘ぎパターンって実際ないわけで

で快感で思わず声が出ちゃうの状態で一番発音しやすいのは「あ」系母音なんだな

これは例えば危機に陥った時に「助けて」と叫ぶよりもとにかく「あーー!!!」と叫べと教えられているのと同じで極限状態で一番声とし出しやすいのが「あ」母音なんである

ので私はいわゆる「オホ声」というやつが得意でなく、どちらかというと序盤ではなくめちゃくちゃ気持ちいいもっと追い詰めてくるみたいな盛り上がりの盛り上がっているタイミングで飛び出すことが多いので、それを見るたびにわたしは多分盛り上げるための声なんだろうけどちょっと萎えてしまうのだった

というのも実際に発音してみるとわかるが「オホ」っていう発音は明確にこう発音しようとしないと出てこんのである、ましてや快感で上り詰めてわけわかんない状態から「オホ」と発音しようとするとその時点で自分の意思でその「オホ」を口動かして出さなければならないので無意識に乱れてというよりもある程度理性が残っていてかつ「オホ」を気持ちいいという印として相手に伝えるという明確な意思を持って発音していることになるので、「オホと発音することで気持ちいいと相手に伝えている」前提として「私はとても気持ちいい時にオホと言います」というのが必要になり、冷静に考えるとセックス中に意図してその謎の言葉を発音する男ってなんかちょっと怖くないですか。え、大丈夫なの、頭の方は……という変な心配をしてしまうのでエロ展開に集中できなくなってしまうという

ただそのまあ小説における♡喘ぎとか漫画小説問わず「オホ声」「汚声」の表現とか「アヘ顔」の表現とかがエロ本というジャンルの中で「たまらない快楽を表すもの」だという認識はちゃんと持っているので、まあオホ声を描く人はきっとそれがエロいのだと思ってるからそう描くんだろうなという理解は一応している

反面実際にエロ描写の中で「オホォ!」とかなってるのを見るとやっぱり少し笑ってしまう。いやその場面でその発音する余裕あるんかい、と無粋ながら自分の中だけでツッコミ入れたりする。

小説におけるハート喘ぎに関しても、♡という記号が便利なのはよく理解できるけど例えばサスケみたいなクールなキャラがいざセックスになると♡撒き散らしてたりすると「お前そんなキャラやないやろ」と思ってしまったりするので自衛の面で人様の作品を見なくなった面もあるにはある

ところでいつぞやかに男性らしき人がエロ本における前置きの長さについて男性作家と女性作家を比べるような発言をしているのを見かけたことがある。

いわくさっさとヤれや、という趣旨で女性が描くそれはまどろっこしく感じるらしい。

というところで男性向けってそういえばエロに入るとある意味テンプレ展開することが多いよなと思い、ネットの海で見られるエロ同人誌を見てみるとかなりの割合でテンプレ化された快楽落ちをしているのが確認できた。

そしてむしろ人々はどうやらそういうテンプレ化されたエロを求めているようだと色々見てみて思ったのだけど、これはお年寄りが水戸黄門好きだったりキッズがアンパンマンやライダー、戦隊モノ、ドラえもんとかその辺りが好きなのも、それらほとんどが1話1話テンプレ展開して終わるものがほとんどなので日本人(?)はきっとテンプレ展開して「今回もいいテンプレ展開だった」とある意味約束された快感を楽しむのが好きなんだろうなと勝手に仮説を立てている

反面虚淵作品のように「テンプレ?ぶっ壊してやんよ」みたいな作品に大きな支持が集まるのもまた単純にテンプレが好きというだけではなくちゃんと物語の先が読めないワクワクやドキドキを楽しむことができるからこそエヴァンゲリオンも最初かっこいいロボットアニメと見せかけて「なんじゃこりゃ!!???」という展開をしていったのを忌諱するどころかこの先どうなるんだろうと追いかけて結果的に「なんだこれ」になったんじゃないかと雑に思っている。

視聴所の心を掴んで話さなかったからこそ今もなお人気であり続けているわけで、そういう意味ではFF7とかもテンプレRPGではなく途中で「え!?どうなるのそれ」っていう展開をしたのが当時のティーンズのハートを掴みリメイクされるほどの人気を保っている秘訣だったのかもしれない。

そう思うと王道的(つまりはテンプレに沿った)創作は安定した一定の支持を集める一方で、テンプレから外れている創作は読者をどう裏切るか次第で駄作とされるか神作品とされるのかが分かれるのかもしれない。

なろう系ジャンルなどは比較的新しいテンプレだが異世界転生して俺tueeeeを繰り返している作品が多くを占めているのに何故かみんな新しく供給されるなろうをみるのである。

これは予想を裏切らないことによる安定、ある意味安全な作品群として認知されているんだろうなと思うと共になろう系作家はそのテンプレをなぞればある程度の人気は得られるということを前提として、何十だか何百だかいる似たような物語構造で勝負を仕掛けてくるライバルに対してどこで差別化を図るかという点において苦労してそうだなって勝手に思ってる

テンプレ派の人たちもある意味大変だ

でテンプレを無視してリアル嗜好で書くわたしはまあテンプレから外れてる方だという自覚も一応持っているしだから誰かのこころに刺さるものもそんな書けないだろう、でも自炊だから別にいいやと思って今年から創設期の話もちょくちょく書いているのだけど、オメガバなのに14万文字の中で性的接触を描写しているのは3〜4箇所程度というオメガバテンプレを蹴っ飛ばすようなともかく好き勝手書いたものなんだけど、そんなオメガバが何故か今までで一番じゃないのかというくらいコメントやご感想を頂いており当初そういったコメントに困惑したものだけどどうやらそのお話は「いい意味で読者を裏切った方の非テンプレだったのだろう」と雑に考えているのと創設期界隈は多分だけどどうやら小説に対して感想やコメントをくれる人が多い界隈なのではないかという疑惑が生じている。

界隈が違えば雰囲気も変わることはなんとなくわかるけどナルサスが好きな少し親しい方が「ナルサスは村社会」という話をされているのを聞いてナルサスみたいな巨大なカプでもそんなものが存在するのかという驚きがあったので単に界隈の人の多さだけではなくその界隈が好きな人の属性が関係しそうだなと思ったり思わなかったり。

しかし創設期界隈はテンプレエロをあまり見かけないので結構居心地が良かったりもする。だからこそわたしみたいな変なお話も受け入れる土壌があるんだろうなぁ、などと考えていたほんじつでした

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