先頭車両
囲まれ
いつものようにリュックを前に抱いて乗るラッシュアワー。先日痴漢に遭ってから極力壁を背にして乗るようにしている。
けれどそのポジションを毎回取れるわけでもなく、その日サスケは先頭車両の人がごった返す真っ只中にいた。
ホームの扉が開き、人の波が扉に向かって流れて行ってはまた人波が押し寄せてくる。そのギチギチに詰まった車内で、妙な違和感を覚えていた。
俺の周りだけ? いつもより、人が少ない……。
ガタンと動き出す電車。その瞬間、尻を鷲掴みにされる。
「っ……!!」
また、痴漢!? しかも、いきなり!?
尻を揉む手とは別の手がサスケのズボンのベルトを外し始める。また別の手がリュックを奪い床に置いてシャツを手繰り上げて乳首を弄り始める。異常な状況に戸惑いを隠せない。
「誰かっ!!」
周りを見回すと、全員がサスケの方を向いて下卑た笑いを浮かべている。
まさか、こいつら全員……!?
ズボンとパンツはあっさり下げられ、サスケの局部があらわになった。そこに伸びてくる手。尻を揉んでいた手も直接尻を揉んでは穴をくにくにと押す。
手で払い除けようとするとその手を掴まれ、もう一方の手も同じように拘束された。
横から伸びてきた手に前を扱かれて、サスケは「助けっ、……!!」と声を出そうとするが背後から伸びてくる手がその口を塞ぐ。
「んぐ、んん、んんっ!!」
尻を揉んでいた手が一瞬離れたかと思うと、ぬるりとした液体を纏ってまたサスケの尻に手を添えた。くにくにと穴を押したかと思ったら、ぬぷ、とその指が中に入ってくる。
「んっ! んんんっ!!」
指は内壁をなぞるように動き、サスケがビクンと跳ねた場所をねちっこく擦り始めた。
「ん、んっ! んん、っん!」
無遠慮に出し入れされる指、背中にゾクゾクと快感と嫌悪感が走る。
口を塞いでいた手がどいたかと思うと、すぐ目の前のおっさんがその唇にしゃぶりついた。
「たすっ、んぅ! んんんっ! んっ!!」
せめてもの抵抗でしゃがんでそれらの手から逃れたかと思ったら、目の前におっさんのちんこがあって鼻を摘まれ、苦しくなって口を開くと強引にその口内にちんこが入ってきて頭を掴まれ、前後にゆすられる。
周りを見るとスマホのカメラを向けている奴、シコっている奴、服を脱がそうとする奴、七人くらいのおっさんがサスケに注目していた。
異常だ、何なんだこれ、何でこんなことに!?
口にチンコを入れているおっさんの頭を掴む手が早くなる。喉の奥に突っ込まれたかと思うとビュルルッと濃い液体が迸る。
「おぇっ、ゲホ、ゲホッ」
えずいていると脇を持たれて再び立たされた。尻の穴に指が二本ぬるりと入ってきて内壁をなぞり前立腺の裏を擦る。
「っあ、はぁっ、やめっ、……っ!!」
また口にしゃぶりつかれる。そのおっさんはキスをしながら自分で扱き、ビク、と動いたかと思うとサスケの腹部に白濁液を飛ばした。
後ろの指は三本に増えている。グチュグチュと音を立てながら出入りする指。
「なあ、もういいんじゃねえの」
「そうだな、やっちまうか」
ヒソヒソと話し合う男たち。
サスケの後ろから指が引き抜かれて、腰をぐいと引っ張られると、そこに熱くて硬いものがあてがわれた。
ずぷぷぷっ
それは何の遠慮もなく一気に奥まで一気に入れられる。
「っああ!うあああっ、はっ、あ!」
「はは、キツキツじゃねえの。」
圧迫感と異物感、それに痛み。後ろでピストンが始まり、前は扱かれ、頭を掴まれてフェラチオを強要される。
助けをっ、呼べない……っ!
七人のおっさん達は慣れた様子で、一人目がサスケの中に出した後、すぐに入れ替わって次の一人がまたその勃起をサスケに埋め抽送し始める。
サスケの頭を掴んでいたおっさんがその口内に射精する、と同時にそれを見ていたすぐ横のおっさんも自分で扱いたそれからサスケに向けて白濁液を飛ばし、サスケの顔にかかった。
「っひ、や、あっ、や、めっ! 誰っ、か!!」
サスケが周りを見渡すと、見覚えのある背の高い銀髪がドアの近くに見えた。が、こちらには気づいていない様子で、恐らくスマホに目を落としている。それにあいつに助けを求めても、どうせまた……、とはいえ、この状況のままだと下手したら全員中出しするまで終わらないかもしれない。学校の最寄駅まではもうあと十分くらいしかなく、それまでに解放されるとはとても思えなかった。解放されたとしても、色んなところに精液がかけられたぐちゃぐちゃな状態で上も下も服ははだけられている。
「ほら、次は俺だ休むな」
頭を掴まれてまた口に入れられる。喉の奥まで押し込まれて思わずえずいたが、お構いなしで頭を動かされる。
「んっ、ゲホッ、んぐっ! んんっ……!」
後ろの方では二人目が中出ししていた。抜かれるとドロリとした液体が太ももを伝うのを感じる。そしてまた別のおっさんに入れ替わったのか、また挿入されてガンガン腰を振られる。前の二人のおっさんが放った精液でそこの滑りは良くなっていて、もう痛みはあまり感じなくなっていた。とはいえ、前回のような背筋を駆け上がるような感覚もない。ただ圧迫感と異物感が出入りを繰り返しているだけだ。
「うぇっ、ゲホッゲホッ」
口が開放されて中に放たれた精液を吐き出す。
後ろでもおっさんがピストンを早めてフィニッシュに向かっていた。
「っく、は、うっ、はぁっ、……っ!」
中で温かいものがじわっと広がる感覚がした。多分三人目が出したんだろう。背後のおっさんが入れ替わろうとしているところに、声がかかった。
「ハイ、そこまで。」
聞き覚えのある声。さっきまで扉の方を向いていたカカシだ。
カカシは俺を囲むおっさんに向けてぐるりとスマホを回すと、
「全員の顔、撮ったから。」
と、スマホの画面を俺に見せる。
「……とはいえ、これだけいると捕まえるのは難儀だねぇ。」
おっさんたちは一斉にちんこをしまってかちゃかちゃとベルトを締め始めた。
カカシは持っていたビジネスバッグからウェットティッシュを取り出して、ほら、と俺に向けた。
色んなところにかけられた精液を拭き取っていくと、カカシはシャツのボタンを閉めてパンツとズボンを上げて服を整えていく。
床に落ちていたリュックを拾うと、いつの間にかおっさん達は散り散りに姿を消していた。
いつものギチギチのラッシュアワーに戻り、リュックを抱えるその目の前にカカシがいて髪に着いた精液を拭き取っている。
「さすがに懲りたでしょ? 明日からは俺が付き添ってガードしてあげるよ。」
「助かった、ありがとう……。でもどうせまたお礼とか言ってヤろうとか考えてるんだろ。」
「何、あんな状態から助けてもらっておいてそんな態度取るの?」
「あんたには前科があるからな。」
「そんなこと言われるなら助けなきゃよかった。」
「助けてくれたことには感謝してるけど……!!」
車掌がまもなく駅に着くとアナウンスする。
「とりあえずさっきのおっさんの顔撮った動画送るからLINE交換してよ。」
「……くそ、ほら、QRコード。」
「ん、登録した。送るね。」
ピロン、と通知音が鳴って十秒ほどの動画が送られてくる。間抜けなおっさんの顔だけが写った動画。
「……顔だけで証拠になんのか?」
「さっき拭いた精液の着いたティッシュと、サスケん中にまだ残ってる分もあるし、俺も証言したげるよ?」
プシュー、と扉が開く。その扉に流れる人混みに紛れてホームに出ると、カカシも一緒に降りてきた。
「あんたもここが降車駅なのか?」
「違うけど、言ったでしょ、証言したげるって。」
……ということは、今日は学校には遅刻確定だけど、ヤられることはないか。
連れ立って駅長室に向かい、サスケが扉を開けるのを躊躇っていると、背後にいたカカシがドアノブを回した。
「すみません~」
受付には誰もいない。奥のデスクから中年の駅員がやって来る。
「どうしました?」
「その……」
「この子が痴漢の被害に遭ったんです。」
口ごもるサスケに代わってカカシが喋る。
駅員はサスケとカカシを交互に見て、
「奥で詳しくお聞きします」
と、個室に二人を案内した。
サスケは顔を伏せて何をどう言ったらいいか分からなかった。
「七人くらいのおっさんに囲まれてて……多分全員グルで、いきなりリュック取られて、ズボンも下げられて……」
それ以上のことを口にするのが躊躇われる。
「男の子、なのに?」
駅員が信じられないといった顔でサスケを見る。
「俺も見ました。顔だけは撮影出来ましたけど、何せラッシュアワーだったんで、下半身の方は撮れませんでしたが、勃起したちんこ出してる中年男性がぐるりと囲んでましたよ。」
駅員は更に信じられないという顔をする。
「私たちには、捜査する権限もないし、この動画に映った顔の人を見つけても捕まえることができません。被害を訴えて捕まえたいのであれば、警察を呼んだ方が話が早いと思います。」
「警察……」
「呼ぶのなら、私から電話をかけましょう。警察官が来てくれたら、あとはその人に詳しく話をして下さい。」
カカシがサスケの方を見る。
「どうする? 呼んでもらう?」
ここまで来て、引き下がるのも悔しい。
「お願い、します。」
サスケは駅員に頭を下げた。
「ちょっと待ってて下さい」
駅員は電話をかけに部屋の外に出て行った。
サスケは緊張して固まっている。その肩をカカシが揉んで「大丈夫だって、俺もいるから。」と頭をぽんぽんと撫でた。
まもなく駅員が戻ってきて、「十分ほどで来てくれるそうです。」とコピー用紙を持って椅子に座る。
「来るまでに、状況を整理しましょうか。まずB駅に停まった時にサスケくんの周りにこの動画の男が周りを囲んだんですね? B駅から乗ってきた人でしたか?」
「わかりません、気付いたら囲まれていたので……元々乗っていたのか、乗り込んできたのかまでは……。」
「で、前に抱えていたリュックを取られて、ズボンとパンツを下げられたと。」
「……はい。助けを呼ぼうとしたら口を塞がれて……。」
駅員が真っ白なコピー用紙に箇条書きで書いていく。
「その後は?」
「周りから手がいっぱい伸びてきて、多分後ろにいた奴はローションも持っていて、それでその……お尻に手を……。」
「手を?」
「……指を、穴に入れられて、周りの奴らは自分のちんこ触ってたり、俺の体のあちこち触ってきたり……。」
「肛門に指を入れられて、口を塞がれて、色んなところを触られた。と。全員下半身は出していたんですか?」
「……は、い。見た限りでは……。」
「俺も見ましたよ、全員勃起したちんこ出してました。」
「目撃者がいるのなら、猥褻物陳列罪の方でいけますかねぇ……」
そこへ、駅長室の受付にある呼び鈴がチン! と鳴る。
「ちょっと失礼」
と駅員が部屋を出て、間もなく女性と男性の二人組の警察官と共に部屋に入ってきた。
四人分しか座るスペースがなく、警察官二人が腰を下ろした。駅員は立ったままコピー用紙のメモを警察官に見せると、部屋を出ていく。
警察官はそれをさらっと読むと、サスケに向き直った。
「じゃあ、申し訳ないけど最初からまた話してもらえるかな。」
サスケは緊張して固まりながら、ぽつりぽつりと被害の状況を話し、カカシもそれに付け加えるかたちで警察官に説明する。
「……じゃあ、中に出されたものはまだパンツに着いてたりするのかな?」
「……着いてると、思います。まだ中にも……残ってるかも、しれません。」
警察官がふむ、と考え込む。
「女の子の場合は婦人科に行くんだけど、男の子の場合は……ごめんね、はじめてのケースだからこっちも手探りで。まあ、肛門科、がいいのかな。中に残っているかもしれないなら、中から出してもらおうか。それも証拠になるから。」
そこに、カカシがスッと手を上げた。
「あの~……俺、一応医者なんですが、何なら今から処置しましょうか?」
その場の三人が一斉にカカシを見る。
「医者……!? だったのか……?」
「消化器内科なんで、まあ、お尻もいけますよ。」
警察官が目を見合わせる。
「……全く知らない医者よりは、被害状況を知っている人の方が抵抗は少ないかもしれませんね。お願いできますか。」
「え、えっ?」
「じゃ、俺のクリニックに場所を移しましょうか。」
にこっと笑うカカシに、警察官二人は頷いた。
「パトカーで移動しますので、ナビをお願いします。」
果たして、着いたのは新宿のオフィスビルにあるメディカルフロアの一角だった。そこには確かに消化器内科があって、その扉の鍵を開けてカカシが中に入って行く。
診察時間は十時から。まだ九時だからか、受付にも誰もいない。
「こっち、おいで。」
カカシが診察室にサスケを案内すると、ズボンを下ろしてベッドに横向きに寝るよう言い、サスケはその言葉に従う。
カカシは手を洗って消毒をした後、手袋を着けて専用のゼリーを塗ると、
「はい、ゆっくり息を吐いてリラックスしてね。」
と言いながらサスケのパンツを下ろした。
ひんやりするゼリーに包まれた指はぬるっと肛門の中に入り、ぐるりとかき回すように動いた後、ぬるっと抜けていく。
「うん、まだ中に入ってるね。傷とかはなさそうだ。」
まるで本物の医者のようだ。いや、正真正銘本物の医者なのだが、サスケにとってこの日は信じられないの連続だった。
「ちょっと奥まで見るよ。もう一回ゆっくり息を吐いて……そうそう、上手。」
固い感触が後ろの穴にぬるっと入ってくる。カカシは中を覗き込んでいるらしい。
「ん~そこまで奥には入ってないね。ちょっと綿棒入れるよ。」
中に細いものが入ってくる。内壁をくるくるとなぞりながら出たり、入ったりを、繰り返す。そして固い感触のものが抜けると、またカカシの指が入ってきた。
「あとは指でこそぎ取るから、また息吐いて、ゆっくり呼吸してね。」
入ってきた指は最初と同じようにぐるっと内壁をなぞりながら少しずつ外に出していく。
……本当に、医者なんだ。まじめに、医者してる。
サスケはまだ実感が湧かなかった。でも同時に、医者だからどこを擦ればあの痺れるような快感をもたらすのか熟知してたんだな、と納得する。
指が抜けて、サスケはほっとして緊張していた身体を弛緩させた。
「じゃ、中に入ってたものはちゃんと警察に提出するからね。」
そう言うカカシの言葉に、処置とやらは終わったんだなと起き上がろうとするが、カカシは「そのままうつ伏せになって?」とサスケに指示する。
まだ何かあるのか?
サスケは素直にうつ伏せになると、今度は「ひざを立ててお尻を突き出して」と言われる。
……今度は何だ?
緊張しながら言われた通りの体勢になると、再び肛門に指が添わされる。二本。……二本……?
ぬぷ、と入ってきたその指は明確な意志を持ってお腹側の一点を刺激し始めた。
「っあ、あっ、な、にっ、やめっ! はっ、あ、あっ」
「診察は、終わり。今からは、お楽しみタイム。」
手袋をしたままの指が二本、ググッと奥に入ったり、浅いところまで引き抜かれたりしながらそこをぐにぐにと押してうごめく。
「ちょ、あっ! や、めっ、あ、はぁっ、っあ、んっ!」
「良い感じに緩んでるじゃん? おっさんに入れられたから? それとも診察で拡げたからかな?」
ぬる……と指が抜かれる。サスケはその隙にベッドから足を下ろし、パンツを履こうとしたらその腰を掴まれた。
「ありがとね、挿れやすい位置に来てくれて。」
ベッドに手をついたまま、お尻を突き出す姿勢……それは多目的トイレのときと、同じ姿勢だった。
熱いものがあてがわれる。ゼリーでコーティングされているのであろうそれはぬぷぷ、とどんどん奥に入ってくる。
「やめっ、やめろっ! あんたも警察に突き出すぞ!!」
「俺は証拠残すような間抜けじゃないから、証拠不十分だよ。ざ~んねん。」
それが一番奥まで到達すると、「やっぱり前回よりゆるいなぁ」と言いながら抽送を始める。もちろん、サスケの前立腺の裏を擦りながら。
「あっ、や、あっ! やめっ、あっ、んっ! っあ、」
中で感じる痺れるような甘い刺激。――気持ち、いい。もっと、して欲しい。無意識にそう思っていた自分の頭をぶん殴りたかった。無理矢理されて、気持ちいいなんて、そんなこと……そんなことあるわけが。
「はっ、あっ、んっあ! はぁっ、あっ、ぅあっ!」
「もうすぐ看護師さんと事務さんが来るから、今日も早めに出しちゃうけど、いいよね?」
サスケはこくこくと頷く。
……早くなる抽送、刺激も増える。サスケは必死でベッドのシーツにしがみつきながら喘ぐのを我慢しようとするが、その刺激の強さにどうしても声が漏れてしまう。
「はぁっ、あっ、っあ! んっ、っ!」
抽送が一段と早くなって、サスケはされるがままゆ揺すぶられる。
「はっ、出すよ、……っ!」
そう宣言したカカシは、奥にぐっとそれを入れて、ドク、ドク、と精液を放った。
「っあ、あっ、はぁっ、あ……」
サスケは呆然としていた。カカシがそれをぬるっと抜くと、膝を折ってその場にしゃがみ込む。
「痴漢のおっさんと俺、どっちがよかった?」
ゴムを外しながら話しかけてくるカカシを無視する。答えてたまるか、つけ上がるだけだ。
「ねえ~聞いてるんだけど。」
「……知るかレイブ魔。……どっちも変わんねぇよ。」
「……ならもう痴漢されてても助けてあげないよ?」
「…………なら、レイプをやめろ。」
サスケは立ち上がって、コンビニで買ったパンツと、ズボンを履いてシャツを中に入れる。元々履いていたパンツは証拠用に提出だ。カカシが精液を拭いたウェットティッシュと一緒に透明な袋に入れる。
「これからは合意でするってこと?」
「そんなことは言ってねぇよ!」
「じゃあサスケを助ける見返りは何をくれるのさ。」
「……っ、セックス以外に何かねえのかよっ。スタバ奢るとか!」
「そう、ねぇ……じゃ、こういうのはどう? 痴漢から助けてあげる度に一時間俺と一緒にラブホに入って過ごす。」
「は? する気満々じゃねえか。」
「もう強引にはしないよ? それに、サスケが逃げきれたらサスケの勝ち。」
「……本当に強引にしないんだな?」
「セックスはもう強引にはしないよ。俺だって毎回無理矢理するのは嫌だし。」
「……わかった、その条件ならいい。」
「ん、交渉成立ね。」
処置で出した精液を小さい容器に入れて、パンツの入った透明な袋と一緒に手に持つ。
「じゃ、警察の方に戻るか。」
カカシは受付に何やらメモを書くと、それを置いてクリニックを出て再び鍵を閉めた。