先頭車両
プレゼント
『それ、サスケへのプレゼントだから』
「それ」とアナル用と書かれたローションを一方的に押し付けてカカシはさっさと立ち去っていった。とりあえずローションでベタついている「それ」をトイレットペーパーで拭いてはみたものの、これをこのままリュックに入れるのは躊躇われる。
改めて見てみると、恐らく自分で出し入れしやすいように付いているのであろう小さな輪っかがあって、ボコボコした棒状の柔らかいシリコンで覆われた……いわゆるバイブ? というやつなんだろう。長さは二十センチくらいだろうか。
こんなに大きいものが入っていたことに驚きつつ、昨日ラブホで見たカカシのものの大きさを考えると、それよりは控えめではあった。
試しに一緒に渡されたリモコンを弱にしてみると、ぼこぼこした部分がうねるように動いた。この動きがサスケのそこを刺激して気持ちよくしているらしい。
自分の中に入っていたものをそのままリュックに入れるのはやっぱり抵抗があったためトイレットペーパーでぐるぐる巻きにして普段あまり使っていないリュックの前ポケットにリモコンと一緒に入れる。
トイレから出ると改札の外のコンビニに寄って適当にお茶を買い、貰った袋の中に「それ」を入れてまたリュックにしまった。
……プレゼント、という事は使えという意味なんだろうけど、こんなもの使うなんて本当に淫乱で変態じゃないか。俺はそんなんじゃない、と思いたかったが電車の中で夢中になって腰を動かしていたことを考えると顔が熱くなってくる。何してんだよ、俺……見ず知らずのおっさんにちんこ入れられて奥まで入れられる度に何度も中イキして……。こんなんじゃカカシから淫乱で変態と言われても仕方がないじゃないか。
そもそもなんで俺はこんな身体になってしまったんだろう。最初の痴漢のおっさん? それともその後のカカシとのセックス? ……まさか元々素養があった……? なんて信じたくない。
いいやそれもこれも全てはあの痴漢から始まったんだ。だんだん腹が立ってきた。次見つけたら絶対に警察に突き出してやる……と思ったがサスケは痴漢の顔を見ていない。気持ち悪い吐息と声と全然奥まで届かない小さいチンコしか知らないのにどう捕まえようと言うんだ。捕まえようがない。捕まえるとしたら……カカシの協力が不可欠だ。でもカカシに手伝ってもらうとまたラブホで過ごす時間が一時間増えてしまう。……せっかく捕まえても腹の虫は治るかもしれないが、そのために一時間セックスするハメになるのは労して功なしってやつじゃないのか。
思い悩みながら通学路を歩いていたらどうやら時間ギリギリだったらしい、校門に生徒指導の先生が立っていて「あと三分で朝会だぞ!」と大声で急かされる。
サスケは校門に駆けて行き、昇降所で靴を履き替えると急いで教室に向かった。
ぼんやりしながら昼休みになって、いつものように弁当箱を開ける。
普段はないリュックの前ポケットの膨らみに目が行ってしまい、落ち着かないまま弁当を口に運ぶ。
……入れたまま授業を受けたらどうなるんだろう。
ふわっと浮かんだ考えにハッとして何を馬鹿なことをと自分を殴りたくなる。そんな折にスマホが振動してLINEの通知を知らせた。ロック画面を眺めるとカカシからだ。
嫌な予感がしながらロックを解除してトーク画面を開くと、「次のラブホいつにする?」とニコニコ顔のスタンプと共に流れてきている。
今日は五時間授業だし委員会活動も何もないけど……カカシのクリニックは午後診あるんじゃないのか?
それに二日連続で……いや、朝すでにヤられてはいるけど……、また二時間カカシとラブホ、というのは正直きつかった。いつかは相手にしないといけないのはわかっているんだけど、サスケにはセックスを拒める自信はもうなかったし、二時間セックスし続けるのも声は枯れるし腰はガクガクするしで結構しんどい。
トーク画面をしばらく眺めてから、サスケはスマホをタップする。
「二時間じゃなくて、一時間を三回じゃだめか。」
一時間なら、六時間授業の日でも何とか都合をつけられるし、身体の負担も少ないだろう。
弁当を口に運びながらスマホの画面を見つめていると、またスマホが振動する。
「いいけど、それなら今日あげた玩具入れて来て?」
……は? 何言ってんだこいつ。
「意味わかんねえ。入れねえぞ。」
「じゃあ二時間ぶっ通しで可愛がってあげる」
「だから一時間を三回にしてくれって言ってるだろ」
「だったら入れてきてよ、ローションもあるし自分で入れられるでしょ?」
「何でそうなるんだよ!」
「だって穴拡げる手間が省けるじゃない」
「おいちょっと待て。それじゃこれ入れるためには指で拡げないといけないのか」
「朝してあげた通りだよ? 最低でも指三本入れておこうね」
「なおさら嫌だ絶対に入れない」
「わかったわかった、じゃあ二時間かけて自分でやる慣らし方と入れ方を教えてあげる。それで今日空いてるの?」
「あんたのクリニックの午後診はどうするんだよ」
「ってことは空いてるんだね? うちのクリニック水曜午後は元々休みだから」
「おい勝手に話進めんな」
「二時から三時くらいがいいかな? OK OK、校門の前に銀色のベンツで待ってるよ」
「不審者がいるって通報されても知らねえぞ」
「じゃあ学校終わる時間教えてよ」
「……ああもう、二時半だよ!」
「やっぱり二時~三時で合ってるじゃない」
「長時間居座るんじゃねえぞ」
「わかった了解、二時半ね」
パタ、とスマホを伏せると、ため息をついてから、サスケは残りの弁当をかきこんだ。
五時間目の授業が終わり、机の中を整理して教科書と参考書をリュックに入れると、サスケは昇降口で靴を履き替えた。
あいつ……いるんだろうか。
これから二時間ラブホに行かなきゃならないと思うと気が重い。正門に向かうと銀色の車が止まっているのが見えた。……あれか?
近づくと、正面にはベンツのエンブレム。運転席にはカカシの姿。助手席に回ると、カカシがドアを開けた。
「時間ぴったりだね? じゃ、行くか。」
シートベルトを閉めるとカカシは車を発進させた。新宿方面に向かう車に、またあそこかと重い気持ちになる。
「そんな顔しないでよー。ちゃんと自分で気持ちよくなれるように教えてあげるからさ。」
車は慣れた様子で昨日のラブホの駐車場に入って行った。備え付けの板でナンバープレートを隠すとエントランスに入って行き、迷わず昨日と同じ部屋を選んでカードキーを受け取る。
「……なんでその部屋なんだ?」
「ここはね、アナルセックス用の部屋なの。だからいろんな道具も揃ってる。ま、俺もひと通り持ち歩いてるけどね。」
なんでそんなもん持ち歩いてんだよ。と言いたかったがその前に部屋の前に着いた。昨日と同じようにカードキーを読み込ませてドアを開ける。
カカシはジャケットを脱いでハンガーにかけると
「サスケも脱ぎな?」
と促す。
「俺はアレの使い方教えろなんて言ってねえしセックスするとも言ってねえぞ。」
「何? 脱がされる方が好きなの? どうせ脱ぐんだから自分で脱いじゃえばいいじゃない。」
自分で脱ぐのはまるでしてくださいと言っているようで嫌だった。ただカカシの言う通りどうせ脱ぐ羽目にはなるんだろう。とは言えやっぱり自分から脱ぐのは抵抗があった。
カカシはジャケットだけじゃなくズボンにも手をかけている。裸になるつもりか?
部屋のドアの前でじっと佇むサスケを横目で見ながらカカシはズボンもワイシャツも脱いでいった。そして裸になるとサスケの方に歩み寄る。
「そんなに脱がされるのが好き? ま、俺はどっちでも構わないけど。」
そう言いながらベルトに手を伸ばすカカシの手を払いのける。
「セックスも何もしないって言ってんだろ。」
「二時間逃げ続けるつもり? ……出来るもんならやってみな?」
カカシは昨日のように後頭部に手を添えてサスケの顔を引き寄せキスをする。サスケは両腕でカカシの胸を押すがやはりびくともしない。口内に舌が入ってくるとその感触で頭がいっぱいになっていく。
「んっ……! ん、……!」
抵抗する腕の力が弱くなったのをいいことにカカシはベルトとボタンを外すとズボンがストンと下に落ちた。そのままシャツのボタンも外しにかかる。サスケはカカシの胸に手を当てたままカカシが絡める舌の感触に完全に抵抗を忘れていった。
唇が離れるとシャツのボタンは全てはだけて下着姿になったサスケの姿。カカシはパンツを下ろしてシャツと肌着も脱がすと、サスケのそこが勃っているのを見て意地悪そうに笑った。
「期待して勃っちゃった? それともキスが気持ちよかった?」
頬を染めたサスケの顔が一層朱に染まる。
「でも今日はこっち。……ほら、おいで。」
カカシに手を引かれて浴室に入る。
「ちゃんと教えてなかったから基本からやっていこうか。」
ニコッと笑いながら先端が細い小さい風船みたいなものにお湯を入れ始めた。
「まずお風呂のお湯と同じくらいの温度のお湯をこの中に入れる。いいね?」
十分にお湯が入ると今度はローションを持ってトイレに連れて行かれる。
「この先端にローションをつける。スムーズに入るようにね。で、あとはこれを後ろの穴に入れて中にお湯を入れて、何秒かしたらトイレに出す。はい、サスケ。」
カカシがローションを先端に塗られたそれをサスケの胸元に押し付ける。俺にやれと言ってるのか。絶対にやらねえぞ。
「ん? ああ、はじめてだから要領わかんない? 最初だけ手伝おうか。はい、お尻向けて。」
「やめっ……!」
カカシは容易にサスケをくるっと後ろ向きにさせると後ろの穴をくにくにと押してからぬるっとその先端を挿入する。じわっと温かいものが入って来て、また前を向かせて便座に腰を下ろされる。
「………っぁ」
じゅわ、と入れられた温かい液体がお尻から溢れ出てトイレの中に落ちていく。
「簡単でしょ? はい、サスケ。残り全部入れてね。」
またそれを胸に押しつけられ、思わず受け取る。
いや、いやいや、やらねえぞ。
「やんないと自分で指入れた時に汚れちゃうかもよ?」
「指なんか入れないしセックスもしないって言ってるだろ!」
「チンコ勃たせながら言われても説得力ないって。ったくしょうがないなぁ。」
カカシはサスケの手からそれをひょいと取ると、サスケの背後から後ろの穴にそれを入れてまたお湯を中に入れる。お湯はすぐにお尻から溢れてトイレの中に落ちていった。
「これが直腸の洗浄ね。ひとりでするときもちゃんとするんだよ。」
「っひとりでこんなことするわけねえだろ!」
「変態で淫乱な子にそんなこと言われてもなぁ。」
トイレットペーパーでお尻を拭いてトイレの水を流すと、またカカシに手を引っ張られて今度はベッドに連れて行かれる。
「ん、じゃ、あの玩具が入るようにひとりで拡げてみて?」
「やらねえって言ってんだろ!」
カカシは勝手にリュックを漁ってそれとローションを取り出す。
「試しにこのまま挿れてみようか?」
うつ伏せにされてローションでコーティングされたそれを後ろの穴にゆっくりと挿れる。
「っく、」
大きすぎる圧迫感と異物感に顔が歪む。
「ほら、気持ち良くないでしょ? 慣らしたらちゃんと気持ち良くなるから。」
カカシがそれを抜いて代わりに指を入れる。的確にそこをノックされるとサスケの身体がピクッと揺れた。
「っあ、」
カカシは指を抜いてサスケを仰向けにし、その手を後ろの穴に誘導する。
「ローションはたっぷりつけてね、指の根元まで。最初は挿れやすい指でいいからやってごらん。」
「やらねえって……!」
「強情だなぁ……一回ヤッたら素直になる?」
「強引にはしないんだろ!」
「セックスは強引にはしないよ?」
カカシの指がサスケの穴の周りをくにくにと押す。
ぬるっと指が入ってくると、そこをノックしながら抽送を始めた。
「あっ、……っ、は、ぁっ! はぁっ、……っん!」
「ほら、これが自分でできるようになったら最高だと思わない?」
「あ、っやぁ、んっ! あ、ぁあっ! は、あっ……!」
「ね? 気持ちいい。指増やすよ。」
宣言通りに指が増える。ぬちゅぬちゅと音を立てながらそこを擦り奥まで指を入れられると身体がビクッと反応してしまう。
「んっ、あ、あっ! はっぁ、んっ! あっ……あっ!」
「ほら、気持ちいいでしょ? 気持ちいいなら気持ちいいって言ってよ。」
「あ、あっ、言わなっ、ぅあっ! あ、あっ!」
指がまた増えた。
「洗浄したからかちょっと緩めだね。これならすぐ入るよ? 挿れて欲しい?」
三本の指で中をぐにぐにとほぐしながらそこを刺激し続けるのはやめない。
「あっ、あ! 挿れ、あぅっ! いやっ、だ! あっ」
「へぇ、今日は粘るつもりなんだ?」
ゆっくりと押し広げていた指をまた二本に戻した。体勢を変えてサスケの耳を舐めながら二本の指を高速ピストンさせる。
「あっ! あ、や、あっ! あ! ぁあっ! あっあ、あっ!」
耳元で囁く低い声。
「欲しいでしょ? もっと太いの。欲しいって言ったらすぐ挿れてあげる。」
「あ、あっあ! だっ、あっ! だめっ、あっ、あっ! 出るっ! あっ、あっ! あ、ああっ!」
ビクン、と体が震えたがイク寸前でカカシは指を抜いていた。サスケは、はあっ、はぁっと荒い息を吐いて目を潤ませながら自分のそれに手を伸ばす。
「前はダメ。後ろならさわっていいよ?」
サスケの手首を掴んで後ろの穴に誘導する。
「っぁ……」
ローションで濡れた指がぐちゅ、と音を立てて中に吸い込まれていく。蠕動する内壁、自分のそこを探そうと中をぐりぐりとなぞるがわからない。
「んっ、は……、んぅっ……」
「物足りないでしょ? 言っちゃいなよ、ちんこが欲しいって。そしたら思いっきり射精させてあげる。……きっとすごく気持ちいいよ? ほら、言ってごらん?」
「あ…….、い、れ……挿れ、て、ちんこで、ぐちゃぐちゃに、して、」
「ははっ、ぐちゃぐちゃにして欲しいんだ?」
「はやく、……カシっ、」
カカシはサスケの後ろの穴にそれをあてがうと、ぐりっと内壁をなぞりながら思いきり奥まで突き上げた。
「あっ! ああああああっ!!」
サスケはビクンビクンと痙攣しながらその先端から白濁液を飛ばしていた。
そんなことはお構いなしにカカシはサスケに言われたとおりにぐちゃぐちゃにサスケの中を掻きまわす。
「あっ! あ、ああっ! ぅ、あ、あっ! やっ、あぅっ!」
二本指での高速ピストンでじんじんと感度を上げていたそこはカカシの太いそれの刺激も敏感に拾っていく。
うそだ、うそだ、うそだ、
出したばかりなのに身体中が熱くなってきてもうだめだ、もう耐えられない、もうイくと身体中がサスケのぐずぐずの脳に信号を送る。そんな信号送られたって何も出来やしないのに――。
ズン、と強く奥に突き上げられてサスケは中イキし、叫び声に近い喘ぎ声を出していた。体中がビクビクと震えて、中の感覚を少しでも多く拾おうとそこはキュンキュンに締め付けて、その大きさと形を覚えようとする。
「は、……あっ、……あ、」
サスケは奥に入ったままのそれが抜けないように無意識に足をカカシの背中で組んでいた。
気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい。もっと。頭に浮かぶのはそれだけ。
「……締め付けすっご……」
奥に入ったままだったカカシがまた抽送を始める。サスケの腰を掴んでガンガン揺さぶり奥まで激しく突いていく。サスケは揺さぶられるがままに喘ぐだけだ。
「あ、あっ! はっ、んぁっ! ぁっ、あっ! あっぁ!」
「こう、されるのが、好きなんだっけ?」
「あっ! そうっ、あ、あっ! 好きっ、奥っ! あ、はぁっ、奥にっ、っあ、ズンって、あ、あっ!」
「じゃあ、今朝の痴漢のときみたいに、腰動かしてよ」
サスケが腰を動かし始める。タイミングを合わせて、より奥に当たるように、一層の快感を求めて。
「あ、あっ、あ、っあ! だ、だめっ! あっ! 頭っ、おかしく、あっ、あぁっ!!」
だめと言いながらサスケは腰を動かすのをやめなかった。貪欲にカカシのものを咥え込んで離さない。
「っは! ほんっと、淫乱……!」
カカシが腰を動かすのをやめた。それでもサスケはもどかしそうに腰を動かし続ける。
「ッカシ、もっと、……っ、もっ、と、して、くれ……!」
「……反対になろっか。」
「反対……?」
カカシがサスケの肩を抱いてぐるっと持ち上げる。
仰向けになるカカシの上にサスケが跨り、カカシに抱かれている体勢になった。
「はい、上半身上げて……そう。そこで自分で自分の気持ちいいように動いてみな?」
サスケは最初にそれが出入りするように上下に腰を動かす、が、こうじゃない。いいところに当たらない。
次にカカシのものの角度に合わせて斜めに腰を動かす。難しい。
「っぁ、はぁっ、っん……」
けど最初よりは気持ちいい。でも、もっと、もっと気持ちよくなりたい。
ポジションを少しずつ変えながら、腰の動かし方や角度を変えていく。
「っあ……! はっ、あ、あっ、」
果たして、望んでいたものを見つけた。カカシの腹に自分のそれを擦り付けるような角度で、前後に腰を動かす。
「んっ、あっ、あっ! あ、はっ、んっ!」
それでもカカシが腰を動かしてくれたときには遠く及ばない。もっと奥に、もっと激しく、もっと、もっと。
懸命に腰を動かして、はぁっ、はぁっ、と荒い息を吐きながら最大限の快感を拾おうとするサスケの顔を見ていてカカシは愉しかった。
玩具を自分で使うときもきっとこんな顔をしながら気持ちいいところを探すんだろう。そしてじきに玩具だけでは得られない快感を求めて俺に縋り付きに来るんだろう。その時のことを思うと楽しみで仕方がなかった。
気まぐれに腰を動かしてやるとサスケは震えながら奥に当たる感覚を中に刻み込もうとする。
「あ、あっ、あ……! っと、カカシっ、腰、もっと、っん、はぁっ、」
「ほらもっと自分で腰振りな? 気持ちよくなりたいんでしょ?」
カカシにそう言われると、自分のしている事が急に浅ましくて下品なことのように思える。でももっと感じたい、気持ちよくなりたい、ぐずぐずの頭はそればっかりで埋まっていく。
「あっ、あ、んっ! はっ、あ、あっ! はぁっ、」
夢中になって腰を動かす。前も刺激されていてすぐにでもイキそうだった。でもそのあと少しが遠い。足りない。カカシが腰を動かしてくれたら。カカシが欲しい。カカシにぐちゃぐちゃにされたい。このままじゃ、まるで、まるでカカシのちんこを使ったオナニーだ。
「あっ、あ、あっ! ぁ、ぅあっ! ッカシ、はぁっ、あ、あっ! カカシっ……!」
「ああ、いいね……その感じ。もっと言ってよ。もっと俺を求めてよ。そしたら望んでるものをあげるよ、ほらっ」
サスケの腰の動きに合わせて腰を突き上げる。
「ぅあっ! あ、ああっ!!」
サスケはビクッと反応して突き上げられ奥に当たるその感覚に震える。
「ほら、動きな?」
「やっ、あ、あっ、ッカカシ、んっ! カカシがっ、欲しいっ、もっと、あっ、もっ、っあ! はぁっ」
「あげてんじゃん、俺のを美味しそうに咥え込んでんじゃん。これ以上何が欲しいの?」
「……っ! 俺が、したいのはっ! こんなんじゃ、なくて……っ! カカシと、セックスが……したいん……んあっ!!」
カカシはサスケを抱き寄せてその唇にしゃぶりつき激しく腰を動かした。
「んっ! あっ、んぅっ! んっ、んんっ!!」
片手で抱き寄せた手をそのままにもう片方の手で身体を支えて反転させる。
「セックス、したいんだ? 俺と? ……それとも、誰でもいい?」
カカシがサスケを見下ろしながら口角を上げて抽送を速めると、パンッパンッパンッと肌がぶつかり合う音が響く。
「あっ! あ、カカシっ! んぁっ! カカシとした、いっ! はっ、あ、あっ! ぁあっ!」
「電車の中であんなにイキまくってたくせに?」
「あっ、あっ! やめっ! 言う、なっ! っあ、出るっ、で、あ、あっ、あああっ!!」
ビクンッと震えてサスケのその先端から白濁液が飛び散りふたりの腹を汚す。
「もしかして痴漢セックス思い出して興奮しちゃった? ねえ、サスケ」
「ちがっ……! んっ、あっ! あ、あっ、あっ!」
カカシの動きに合わせて腰を動かすと堪らなかった。身体中がカーっと熱くなっていくのを感じる。その熱で頭もおかしくなってもうカカシとのセックス以外もう何も考えられない。身体がどんどん熱くなっていく。もうだめだ、もうこれ以上、もう、もう……。
「あっ! あ、ああああっ!! はぁっ、あ、あっ!」
身体中が痙攣したようにビクビクと震える。中を断続的にキュウキュウと締め上げてサスケはメスイキしていた。
「きっつ……! は、……っく」
カカシも数回の抽送の後、中にドクッドクッと精を吐き出す。
「……っぁ、あ、……っあ、」
はぁっ、はぁっ、はぁっ、
脳内がドーパミンで満たされる、この感覚、肉体の心地よい疲れ、中で感じる熱さと鼓動、カカシの荒い呼吸、じわりと滲む汗、サスケを見つめる、余裕のない瞳。すべてが心地よく、こころが充足していく。
「気持ち、いい……」
「……よかった、じゃなくて?」
「まだ、ふわふわしてる……」
ただの中イキじゃなかった。もっと深い。感じたことのないこの感覚は、何なんだろう。
ぬるっとカカシのものが抜ける。そのゴムの先に溜まった精液にすら満足感を覚えている自分がいる。
荒い息を整えながら、サスケはこの感覚がずっと続けばいいのにと思った。