秘密の関係

1,642 View

2024年3月24日成人向,長編,現代パロ,連載中,カカサス小説エロ,やおい,変態,玩具,自慰

入店

 翌日、土曜日の夕方。カカシの車に乗ると、どんどん繁華街の方へ進んでいく。
 どこに向かっているんだろう?カカシの顔を伺うが、その表情は読み取れない。
「ああ、サスケ。今から行く場所ではサスケは『アキラ』と名乗りなさい。で、俺のことは『先生』と呼ぶこと。わかったね?」
「わかったけど、どこに行くんだ?」
「ゲイ専用のハプニングバー……本来サスケは入れない年齢なんだけど、条件付きで特別に一日だけオーケーを貰ってる。」
「ハプニング?何かが起こるのか?」
「行ってのお楽しみ。うん、この辺のコインパーキングに停めるか。」
 繁華街の路地に三台分だけあるコインパーキングに車を停めると、こっちだよと手を繋いで歩き出す。辿り着いたそこは壁も扉も真っ黒で、店の名前らしきネオン管が扉の上で光っていた。
 黒い木製の扉をくぐると薄暗い店内、すぐにカウンターがある。カカシはカウンターの向こうのバーテンダーのような服を着た男性に話しかけた。
「予約したはたけです。この子が例の。」
 男性はカカシとサスケの姿を確認すると、ニコッと営業スマイルを見せる。
「例の、ね。僕も動画見させてもらったよ。大歓迎。ただ、前途ある若者だから、こうさせてもらうね。」
 男性の手によって、サスケの目に布が巻かれ、視界が塞がれる。
「カカシ?何も見えない。このまま店に入るのか?」
「うん、目隠ししてれば、サスケの身元も隠せるからね。あとはまあ、ちょっとサスケには刺激が強い場所だから見えないように。」
 サスケは制服姿、だけど名札と校章は外してある。どこの学校かはわからないが、高校生だということはわかるようないでたちだ。カカシはいつもの、学校と同じようなスーツ姿。
「さあ、行くよ。」
 カカシがサスケの手を握った。サスケはカカシに誘導されるままにカウンターの左奥にある扉の中に入って行った。

 防音が施されていたらしいその扉の向こうは、ジャズっぽい音楽が静かに流れていて、複数の男性の会話があちこちから聞こえてくる。多分、「バー」というくらいだからお酒を飲むお店で、テーブル席がいくつかあるんだろう。気になるのは、聞こえてくる音の中に荒い息遣いや湿った音が混じっていることだ。
 客たちは新しく入ってきたふたりに目を向けたらしく、あちこちから「あの子だ」「動画の」「本物だ」と聞こえてくる。……全員、あの動画を見た、人?
 手を引かれるままに座った席は防水仕様なのかつるっとした感触のソファで、カカシが「梅酒ロックとウーロン茶」と、多分店員さんに声をかけている。
 連なったソファの右隣りからは、はぁ、はぁ、と興奮したような荒い息と、シチュシチュと少し湿ったような音が聞こえてきていて、異様な雰囲気だ。
「カ……『先生』、ここは一体……。」
「『アキラ』の隣にいる人はね、今ちんこ出してオナニーしてる真っ最中。先走りでもう亀頭がぬるぬるになってるよ。で、それをふたりの男が見てる。」
「え?……は?オナ……え?」
 カカシの説明にサスケの頭が追い付かない。
「向こうの席ではフェラしてるねぇ……そういえば『アキラ』とはフェラはしたことがなかったな。」
 フェラ……自体は知っている。エロ動画で何度も見た。実際、動画で見たのと同じようなじゅぼ、じゅぼ、と湿った音が微かに聞こえてくる。……カカシは「ゲイ専門」と言っていたから多分男同士なんだろう。つまりここは、ゲイの男たちが集まって、エロいことをする場所、ということ、なのか?
 混乱しながらも状況を整理しようとしていると、隣に誰かが座ったのがわかり、思わず『先生』の右腕にすがりつく。
「そんなに怖がらなくてもいいよ、アキラ君。誰も無理強いするようなことはしないし、皆の様子を見て……って見れないか。音を聞いて楽しむだけでもいい。ここはそういう場所だから。」
 優しい口調のその人は壮年男性っぽい声だった。無理強いされないと聞いて少しだけ安心する。
「ところで、動画見たよ。いつもあんな激しいオナニーしてるの?イキ声がすごくエロくて最高だったよ。アキラ君さえよければまた動画アップしてくれないかな?」
「えっと、その、……せ、先生、」
「あー、ごめんなさいね、今のところその予定はないんで。あと今日この子に触っていいのは俺だけ、って他の人にも言っておいてもらえます?ほら、この年だし、こういう場所もはじめてなんで。怖がってるから。」
「なるほど、わかりました。あ、ぼくはここの常連でね。ほとんどの人と顔見知りだから、ちゃんと全員に伝えるから安心してね、アキラ君。」 
 そう言い残して、男性はすっと席を立った。サスケはほっと胸をなでおろす。
「というわけだ、『アキラ』、お前に触れられるのは俺だけだから、あんまり怖がらなくていいよ。」
 カカシの右腕にしがみついていたサスケは、何となく状況を理解して、その上でカカシに尋ねる。
「なんで『先生』はここに俺を連れてきたんだ?」
 カカシはサスケの左頬を手で包み込んで、ちゅ、と触れるだけのキスをした。
「見せつけるため、に決まってるでしょ。」
 何を?どこまで??
 考える暇もなく、また唇が重なり、今度は舌が入ってくる。
「せんっ……んっ……」
 ひゅー、と声が上がるのが聞こえた。何人かの気配が近づいてくる。
「見せつけてくれるねぇ、『先生』。期待してもいい?」
 見られてる。キスを。何人もの人に。顔に熱が集まるのを感じる。見せつけるかのようにカカシは濃厚なキスを続ける。その左手が、シャツの上からサスケの乳首を弄り始めた。
「っん……!」
 思わず反応してしまった。するとざわっと複数の声が聞こえてくる。
「お、乳首も行ける?」
「やっぱいい声だな」
「いいぞ先生、その調子」
 つぶさに、見られている。聞かれている。カカシとのキスも、俺の声も。ドキドキしていた心臓がバクバク脈打ち始めた。カカシは一体どこまでするつもりなんだ。何をするつもりなんだ。
 長い長いディープキスが終わって、はぁっと息を吐く。カカシがサスケの股間を撫でて、「勃ってる」と笑った。サスケとしては笑い事じゃない。まさか、隣の人みたいに出すのか、ここで?
 その隣の人はどうやら射精したらしい。
「おー、すごい量のザーメン」
 と声が聞こえてくる。
 すぐ耳元で、カカシが話しかけてきた。
「キスして、少しは落ち着いた?」
 こいつ、わざと言ってるだろ、絶対。
「むしろ、逆だ。胸がバクバクしてとても落ち着くどころじゃない。」
「んー、じゃあ普通にお話でもしよっか。その前に一杯飲もう。」
 いつの間にかテーブルに注文した飲み物が置かれていたらしい。サスケの左手をウーロン茶の入ったグラスに誘導して、右手にストローを持たせる。
 一口ゴクリ、と飲み下すと、カカシも梅酒を飲んだのか、氷がカランと音を立てた。
「『アキラ』のはじめてのオナニーは俺も見たかったなぁ……トンカチだったっけ?」
 お話って、そういう……!?
 カカシがサスケの手をぎゅっと握る。……話せ、ということ、か。
「ちょうど、いい、かなと、思って……。」
「聞かせてよ。どうやってオナニーしたの?」
「普通に……ベッドに、座って……『先生』としたばかりだったから、指2本、いけるかなと思ったらすんなり入って……。」
「ローションなかったでしょ?自分で舐めてから挿れたの?」
「指……も、トンカチ、も、いっぱい舐めて、唾液つけて……」
「トンカチ舐めてるとき何考えてた?」
「……ちゃんと、入るかな、とか」
「想像するとさ、すごいエロいよね。今からお尻に挿れるトンカチの柄を、舐めしゃぶってたんでしょ。それ見たかったなぁ……。」
 ”お話”をしながら周りのざわめきが気になって仕方がない。
「オナニーにトンカチって……エロ……」
「先生じゃなくてもそれは見たい」
「先生としたすぐ後にオナニーしたんだ?足りなかったとか?」
 すごく、恥ずかしいのに、興奮している自分もいる。俺のオナニーの話で、知らない人たちが盛り上がっている。
「トンカチ、挿れてみてどうだった?」
「中、ぐりぐりしてみて、『先生』がいつもその、こするところ、探して」
「ああ、前立腺の裏ね。ちゃんと見つけられた?」
「あ、ここだ、って、見つかったときはちょっと……嬉しかった、というか、興奮した」
 ざわざわと話す声が増えていく。たくさんの人が、聞いている。見えないけど、見えないからこそ、興奮が高まってくる。
「それで?その後は?」
「ずっとそこばっかり……抜き差ししたり、して、どんどん気持ち良くなってきて、手が、止まらなくなって、」
「動画のときと同じ感じ?」
「イッてからもずっと、手、止まらなくて、ずっとイキっぱなしで、これやばい、って」
「ハマっちゃったんだ?だからおもちゃでも最初に前立腺オナニーしてたの?」
 カカシの左の袖を掴む。
「『先生』……この話はもう、これ以上は、恥ずかしいから……。」
 残念がるざわめきが聞こえてくる。
 カカシは裾を掴んだ手を優しく握って、手をその股間に誘導する。ガチガチに勃っている感触。
「『アキラ』の話聞いてたら、俺こんな風になっちゃったよ?」
「……って、言われ、ても……。」
 カカシはズボンをごそ、と触って、またサスケの手を誘導する。そこには露出したカカシのそれがあった。カカシが、ちんこ、出し……た……!?
「ねえ、トンカチ舐めたときみたいに舐めてみてよ。」
「え、ちょ、え?」
「ほら、どうやって舐めたの?やって見せて。」
 戸惑いながら、周りからは「いいぞ」「俺も見たい」と声が飛んでくる。期待、されている?だんだんその空気に慣れてきて、サスケも変な気分になってきた。
「少しだけなら……」
 ドキドキしながら、手で握っているそれを、口を大きく開いて喉まで咥えて丁寧に舐めしゃぶる。たっぷり唾液をつけながら舐めて、一旦口を離すと口に入りきらなかった側面もまんべんなく丁寧に舐めていった。その様子をつぶさに見ているのであろう周囲からは色んな声が聞こえてくる。
「うわー『先生』羨ましいー」
「俺のも舐めてくれないかな」
「だめだめ、今日触れていいのは『先生』だけだから」
「普通にフェラ上手いじゃん」
「舌使いエッロ……」
「いいよいいよーその調子」
 ……エロい?……上手い?……その調子?
 なんだか褒められているようで、くすぐったい。もっと色んなことをしたら、もっと色んな反応をしてくれるんだろうか?
 サスケはハプニングバーの空気に呑まれようとしていた。
 カカシのそれから口を離して、口元の唾液を袖で拭う。
「『先生』、もういいだろ……。」
「うん、ありがとね、上手だったよ。」
 カカシの大きな手がサスケの頭を撫でる。
 周りの人だけじゃなく、カカシも褒めてくれた……それがちょっと嬉しい。
「じゃあお礼に、俺もお返ししてもいい?」
「え?」
 カカシの手がサスケの股間を撫でる。
「ほら、『アキラ』も勃ってる。出してもいい?」
「せ、『先生』、恥ずかし……」
 周りがわっと盛り上がった。
「出しちゃえ出しちゃえ!」
「皆出してるから大丈夫!」
「『アキラ』君の見たいなー」
「皆もう動画で見てるから良いって!」
 ざわめきが大きくなる。周りの声を聞いていると、出すくらい何てことない事のような気がしてきた。カカシも出したわけだし……。ごくりと唾を飲み込む。
「ちょっと……だけ、なら……」
「嫌だと思ったら言ってね?ちゃんとやめてあげるから。」
 その手はもうベルトを外し始めていた。ボタンが外されてチャックが下ろされる。下着の隙間からそれを出されて、おお、と周りがざわめく。それはすぐに熱くてぬるりとした……恐らく、カカシの口の中に入れられた。ねっとりと裏すじとカリ首を舐められ、尿道孔をチロチロと刺激されると思わず声が漏れてしまう。その声に「かわいい」「初体験?」「いい声」と周りから反応が返ってきて、声を出した方が周りの人は喜ぶんだ、と感じ取った。それなら、もっと声を出してみても良いんじゃないかとすら思えるようになってくる。
「せん、せ……っぁ、きもち、い、い……」
「いいよー『アキラ』君!」
「そのまま出しちゃえ!」
「もっと声出していいんだよー」
 カカシが上下に頭を動かしてじゅぼ、じゅぼ、と音を立てながら舌と粘膜で刺激し始め、はじめての感覚に戸惑いを隠せない。このままだと、出てしまう。カカシの口の中に?
「せんっ……!あっ、だめ、っ!出ちゃ、うっ!せん、せいっ、あっ……く……っ!」
 ピク、とサスケの肩が揺れた。下腹部がビク、ビクと小刻みに揺れて、はぁっ、と息が漏れる。
 カカシの口の中に、出して、しまった……。でもそれはすごく気持ち良くて、経験したことのない感覚で、射精の解放感で頭がぼーっとする。カカシの口が離れていった。周囲の声を聞くとどうやらカカシは口の中に出してしまった精液を飲み込んだらしい。
「……せんせっ……」
 周囲からは拍手のようなものが聞こえてくる。
「かわいかったよー!」
「初フェラおめでとう!」
「いいイキっぷり!」
 褒められ、てる……?皆喜んでいる……?俺がイッたから……?
 またカカシの大きな手がサスケの頭に載せられた。
「気持ち良かった?上手にイケたね。ごちそうさま。」
 カカシも……褒めてくれている。イクのはいいこと……なの、か……?
 サスケの感覚は少しずつ、じわじわと狂い始めていた。

15
1,642 View

2024年3月24日成人向,長編,現代パロ,連載中,カカサス小説エロ,やおい,変態,玩具,自慰