秘密の関係

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2024年3月24日成人向,長編,現代パロ,連載中,カカサス小説エロ,やおい,変態,玩具,自慰

クズ教師

 先生はチャイムが鳴ると同時に保健室から出て行った。サスケもそろっとベッドから降りてカーテンを開けると、ゴミ箱にはやはりゴムとティッシュが捨ててある。一体何考えてんだ、こんなことがバレたら……。そんなこともあろうかと小さいレジ袋を持っていたサスケはティッシュを重ねてそのゴミを包んで袋に入れて口を縛った。保健室を出て教室に戻ると何人かの女子が寄ってきて「もういいの?」「大丈夫?」と声をかけてくる。サスケはそれをあしらいながら自分の席に座ると、次の時間割の数学の教科書とノートを出して、窓の外を見ながら休憩時間が終わるのを待った。
『好きなのはサスケだけ』
 そんなセリフを信じていいのだろうか。
 思えば最初から不自然だった。男である俺とはじめてセックスしたとき、ちゃんと俺の気持ちいいところを知っていて、はじめてなのに痛くもつらくも苦しくもなくセックスとは気持ちいいものなんだと思ってしまった。けど現実は、女子でさえ処女を失うときは痛くてつらいし血も出るし苦しさしか感じないと聞く。カカシは俺が思っている以上に経験が豊富で、つまりそれだけの人数と関係を持ってきたんだろう。
 サスケの眉間に皺が寄る。
 やっぱり最低だ。そんな奴と今の関係を続けるなんて考えられない。でも部室に行けばいやでも2人きりになってしまうし、かと言って部活をやめて途中まで進めていた大会に向けての研究を放り出したくもなかった。
 もうとっくに自習してわかっている数学の授業を流し聞きながらこれからどうしようか考える。
 まずはキスもセックスも金輪際しない。これは確定だ。これ以上カカシの都合のいいセックス相手になるのは嫌だった。その上で、それを防ぐために部活でどうすべきか考える。一番いいのは関係ない第三者を新しく科学部に引き入れて二人きりの状況を作らないことだが、残念なことにサスケには科学部に興味を持ちそうな友人はいない。
 いや、待てよ。こないだの中間テストで学年一位を取られた……春野、だったっけ。あいつならもしかしたら興味を持つかもしれない。今何の部活やってるかはわからないが声をかけてみる価値はありそうだ。俺が二位で、三位は確か日向。こっちも声をかけてみよう。トップの成績を取るくらいだから好きなだけ勉強できる環境は興味を持つかもしれないし、大会に向けた研究にも参加してくれるかもしれない。
 休み時間になって、サスケはさっそく隣のクラスの扉を開いた。注目を浴びる中、桃色の髪が印象的な女子に話しかける。
「春野、ちょっと話がある。」
 急に話しかけられた春野サクラは、少し頬を染めながらサスケに手を引かれて廊下まで出てきた。
「今部活何やってる?」
「えっと……どこにも入ってないけど……何の話?」
「科学部に入らないか。顧問ははたけ先生。部室にさえいれば何をしても良いっていう部活だ。」
「科学部……?」
「こないだ、学年一位だっただろ。春野と一緒に勉強したい。日向も出来たら誘ってくれないか。とりあえず体験入部だけでもいいから。」
 春野サクラもまたサスケに想いを寄せる一人だった。そのサスケからの誘いに乗らないわけがない。
「わかったわ、その代わりだけど……私のこと春野じゃなくて、サクラ、って呼んでもらってもいい? 私もサスケ君って呼びたいの。」
「ああ、わかった。サクラ、だな。頼んだ。」
 サクラはサスケに手を振って教室に戻って行った。
 あの様子なら体験入部にはとりあえず来てくれるだろう。二人きりにさえならなければ、カカシも手を出してこられまい。
 サスケは自分の教室に戻ると、出しっぱなしにしてあった数学の教科書をしまった。
 
 放課後、少し緊張しながら理科室の扉を開ける。机の上にカバンを置くと、少しして扉が開いて先生が入ってきた。サスケはそっちを見ないようにしてノートを広げ筆箱を出す。
「サスケ、結論は出たの?」
 カカシは教壇にカバンを置いてサスケの隣まで歩いてきた。サスケは少しでも接触を避けようとカカシが来る方の椅子にカバンを置き直す。
「何の話ですか。」
「俺との関係を続けるかどうか。」
 カカシがカバンを挟んで隣に座った。机に片肘を置いて頬杖をつきながらサスケの顔を見るが、サスケはカカシの方を見向きもしない。
「ただの生徒と先生に戻ります。」
「ふぅん……そう。じゃあ、いいもの見せてあげる。」
 カカシはポケットからスマホを取り出すと、何やら操作をしてサスケに画面を向ける。その画面に映っていたのは真っ白なベッドを上から見た画像。再生ボタンがタップされるとサスケがやってきてベッドに座る様子が映し出された。
「まさか、これ」
「今日の保健室でのセックス。」
 サスケがカカシの顔を見る。カカシはいつもの笑顔で動画を早送りする。
『いや、あ、あっ! だめ、だめっ、あぅっ! あ、きもちい、い、あ、あっ、あああっ!』
 サスケはカカシのスマホの画面をタップして動画を止めると、カカシを睨んだ。
「てめぇ……!」
「タイトルは何がいいかなぁ……『嫌なのに気持ち良すぎて腰振ってナカイキしちゃうDK』とか?」
 そんな、まさか撮られていたなんて。
 シャープペンシルを握る手に力が入る。
「……どこの動画サイトにアップしようかな?」
 リベンジポルノ……カカシの言う通りにしないとこれを動画サイトに投稿するというわけか。
「……好きだとか何だとか言っておいて、やっぱりあんたはクズだ。クズ教師が。」
「好きなのは本当だよ? だから手放したくないの。どんな手を使ってでもね。」
「大人の恋愛とやらは、相手の気持ちを全部無視するもんなんだな?」
「俺はサスケが今でも俺のこと好きだって思ってるけど?」
 どこからそんな自信が出てくるものなのか。でもこの動画データがある限り、俺はカカシに従うしかない。いっそ警察に突き出すか、と思ったけれど、それだと学校中に俺がカカシとヤってたことがバレかねない。少なくとも、先生たちにはこの話は広まるだろう。それだけは避けたかった。
「……あんたの要求は何だ。」
 カカシはニコッと笑ってサスケのカバンを床に置いてその隣に座る。
「今まで通りの関係。一緒に気持ちよくなろうよ。」
 そしてマスクを外してサスケにキスをする。サスケは拒絶できない。舌を差し込まれて絡められると胸から湧き上がってくる想い。サスケはカカシのキスを受け入れて、応えるように舌を絡める。脅されたから。仕方なく受け入れてるんだ。カカシなんかもう、好きじゃない。
 シャツの上から胸の突起を触られてピク、と反応する。まただ、前はこんなところ触られても何も感じなかったのにむず痒いような言いようのない感覚が走って、キスの合間に息が漏れる。
 いつの間にか仕方なく、嫌々応じていたキスに夢中になっていた。気持ちいい、もっとしていたい、もっとカカシを感じたい。そう思ってしまっていることに無自覚なまま唇が離れていく。
 口元を袖で拭うと、カカシは嬉しそうに笑っていた。
「……何がおかしい。」
「いや、嫌そうな顔がだんだん蕩けてくのが可愛くてさ。」
 蕩けて……? 嘘だ。
「やっぱり好きなんでしょ? 俺とのキス。」
 サスケの顔に熱が集まる。今の今まで夢中でキスをしていたこと自覚して。あまつさえ、サスケのそこはもうしっかり芯を持っている。「いつものように」。
 立ち上がるカカシに手を引かれて準備室の中に入り、いつものように扉を閉める。
「どうしたらいいかわかるね?」
「……」
 サスケは準備室の奥にあるデスクまで歩いて、手をついた。カカシが背後からサスケのズボンを脱がしていく。露わになった臀部をすす、と触れてからローションのついた指をゆっくりと中に沈めた。
「っぅ……っ、」
 ぬるっと入ってくるそれに今までは期待で胸がいっぱいだった。今は屈辱感。羞恥心。怒り。なのに気持ちいい、それ以上にいろんな感情がごちゃ混ぜになって顔が歪む。時々ピクンと反応しながら、声を出さないように浅く息を吐く。
「……声、出してよ。」
 背後から不満そうな声が聞こえてくる。知るか、絶対に出さねえ。そう思っていたのに。
「声出さないと動画アップしちゃうよ。」
 また悔しさに顔が歪む。あの動画がある限り、カカシに逆らうことはできない。
「……っあ、……んっ、んぁっ……!」
「そうそう、声出した方が気持ちいいでしょ?」
「そんな、ことっ……ぅあっ、あっ、ああっ!」
「大丈夫、余計なこと考えられないくらい気持ち良くしてあげるから。」
 指の数が増える。出し入れするたびにいちいちそこをなぞって、それが気持ち良くて、悔しいけど声が漏れ出てしまう。カカシの言うように、いっそ余計なことは何も考えずにただこの快感を拾うだけにしたらきっともっと気持ちいいだろうし気持ちも楽になるだろう。でもそれじゃあカカシの思うつぼだ。抵抗したかった。身体は明け渡してもこころまでこのクズ教師に明け渡したくはなかった。
「何考え事してんの?」
「うあっ! あっ、あっ! んあっ! あ、あああっ!」
 指の動きが早くなってそこばかり責められて頭が真っ白になる。指がさらに増えて3本。そこを集中的になぞりながら内壁を押し拡げていく。
「や、あっ! やめ、っんぅ、入るっ、から、もうっ、あっ! 入るからっ!」
 早く終わらせたい。
 早くカカシのが欲しい。
 快感でぐちゃぐちゃになった頭に残った思考。
「おねだりならちゃんと言いな?」
 指の動きを止めずに耳元で囁かれると、胸の鼓動が高まった。
「んっ、あ、カカシ、っあ! カカシがっ、欲しい……っ!」
 それを聞いたカカシは満足気に指を抜いてサスケの身体を反転させると、上半身をデスクの上に乗せた。サスケに膝を抱えさせて、ズボンのチャックを下ろして露出したそれにゴムとローションを着けると、そこにあてがう。
「ああ、今のサスケ、すごく良い顔……欲しくてたまんないっていう目。」
 ぬるっ、と入ってくるその大きさに中が疼く。早く、早く奥まで。その思考を読んだかのように、カカシはググっと奥まで腰を進めた。
「っうあ……!」
 そして抽送が始まった。サスケが感じるところをえぐるような角度で、サスケが感じる奥まで。
「あぅっ! あ、あっ! もっと、んっぁ! もっ、あっ! はげし、」
 デスクの端を掴みながらサスケが腰をくねらすように動かすと、カカシは腰の動きをぐんと早めた。
「あっ! あ、あっ、あああっ! きもち、いっ、あっ! あ、だめっ、ああっ!!」
「だめじゃないでしょ? サスケは激しく奥までが好きなんだよねっ!」
 ガンガン揺さぶられてデスクが揺れる。そのデスクにしがみつきながら、頭の中はもう快感でいっぱいだった。
「あああっ! あ、あっ! おくっんぁ! 奥がっ、あっ! あああっ!」
 そこに、かすかに扉をノックする音が聞こえた。カカシはサスケの口を手で塞ぎ、動きを止める。がらら、と扉が開く音。
「失礼します。」
 誰もいない理科室に二人の女子が入ってくる。
「あら? はたけ先生もサスケ君もいない……。」
 サクラの声だった。ということは、もう一人は恐らくヒナタ。
「どうする? 体験入部のプリント。」
「はたけ先生の……職員室の机……はどうかな……」
 動かないカカシに対して、サスケは腰を動かしていた。
「はっ、っ、はぁっ、……っ!」
 その様子を見て、カカシもゆっくりとデスクが揺れない程度に腰を動かす。
「準備室……にはいないかしら。」
 ふたりの足音が近づいてくる。曇りガラスの向こうに人影が見えた。ドアノブがガチャ、と音を立てる。
「…………っ!!」
 サスケの身体がビク、ビクと痙攣した。
「鍵かかってる……やっぱりいないみたいね。職員室行こう。」
 遠ざかっていく足音、少ししてから理科室の扉が閉まる。
「ん……もういいよ。」
 カカシがサスケの口から手を離した。まだ身体は時折ビクンと痙攣している。
「はぁっ、はぁっ、あっ……!! は、はぁっ」
「まぁた中イキして……そんなにスリルが好きなんだ?」
 カカシも激しい抽送を再開した。
「あっ! だめ、いまっ! あっ、イッて、あ、うあっ!」
「不審がられるのも嫌だから俺ももう出すよ。いいね?」
 サスケがこくこくと頷いたのを確認すると、カカシは一層腰の動きを早めて一番奥でその動きを止める。ドクドクと脈動するカカシのものを感じながら、サスケはデスクの端から手を離してカカシの首に腕を回した。
「もう、少しだけっ、このまま……。」
「っはは、やっぱサスケ俺のことまだ好きなんでしょ。」
「……っ!」
 好きだ。好きだ。好きだ。どんなクズでも。脅されようが関係ない。もっとキスしたい。抱きしめ合いたい。セックスしたい。一緒にいたい。胸から込み上げるこの想いは誤魔化しきれない。カカシが好きだ。
「俺も、サスケが好きだよ。」
 頭を支えられて、カカシの胸元に寄せられる。ワイシャツから微かに漂うカカシの匂い。……安心する。
「さぁて、長いトイレにでも行ってた事にして、そろそろ職員室行くか。」
 カカシの身体が離れていく。そこからぬるっとカカシのものが抜けて、精液の溜まっているゴムを外してカカシはゴミ箱に入れる。
「それ、学校のゴミ箱に捨てるのやめろよ……。」
「ん、じゃあどうすんの。」
「俺が処分するから、ティッシュに包んで置いといてくれ。」
「わかった、ありがとね。」
 カカシが……今まで何人とヤっていようと、今は俺のことが好きだと言ってくれる。今は、俺としかしてない。それで、いいじゃないか。それだけで。

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