耐薬訓練
任務だからって
「はっ、すごいね……」
眼下に変化したサスケを組み敷きながらガンガン腰を振るといつもより大きな声が返ってくる。ただし女の高い声。……本当はサスケをちゃんと抱きたいのに。でもサスケなだけいい、他のくのいち相手にこんなことはしたくない。
俺の演技の言葉に目を揺らすサスケの気持ちは痛いほどわかるけど、俺だってできるだけこんな形でサスケを抱きたくはない。
けど任務だ、適当なところで終わらせてサスケを落ち着かせてからタヌキとやらに引き渡すふりをするまでは、この店の客として振る舞わなければならない。
何度となく絶頂したサスケの中にようやく吐き出して、まだ絶頂の余韻でピクンと跳ねる身体を抱きしめたいと思いながら我慢して、サスケが落ち着くように額からチャクラをじわじわと送り込む。
虚だった目が次第に左右に動き、俺の顔の方を向いて止まった。
『落ち着いた?』
『……だいぶ……』
『次の段階、いける?』
『何したらいい』
『薬が効いて意識がないふり』
『わかった』
サスケは目を閉じて昏倒しているかのようにぐったりと動かなくなった。この状態のままなら食いつくだろう。
「あれ、また寝ちゃった? それか意識飛んじゃったかな。……あー、そういえばあの人……。」
服を整えてサスケをそこに残し、扉から喫茶店の方を伺うと、カウンターに座っているタヌキが下卑た顔でこっちを見ている。
……殺したくなるけど我慢だ。
「タヌキさんでしたっけ? なんかすみませんねー、横取りしちゃって。彼女、まだ伸びてますけど、俺の後でもよければタヌキさんもどうです?」
ニコッと笑いかけると、タヌキは椅子から降りてこちらに向かってくる。
「何だ、兄ちゃんわかってるじゃねえか。じゃあ俺もいただくとするかな。」
サスケがいる隣の小部屋に案内をしながら幻術をかけて、影分身を喫茶店スペースに戻す。
……本物のサスケには触れさせない。幻術の中で腰振ってろ。
タヌキ以外に不自然な気配はない。サスケの話と合わせて考えればこいつが実行犯で、こうやって薬漬けにした女性を弄び、そしてどこかに隠すんだろう。3錠分の薬を普通の女性が飲んだとして6時間は少なくとも自由に身動きは取れなくなる。
「おお、こいつは上物だ! ハハッ」
幻術の中の男はそのままにして、サスケの様子を伺う。俺の気配だけと気がついて目を開けた。頷いて見せたら、サスケも頷いてまた目を閉じる。意識ははっきりしているし制御もできてる、訓練のおかげで。
頃合いを見てサスケをタヌキの部屋に移動させて、終わったところで自分は気配を消して潜み幻術を解いた。
「さて、運ぶとするか……」
裸のままのサスケを肩に担いで、更に奥にあった隠し扉の向こうへタヌキとサスケは消えた。気配と様子を伺うと、小さな部屋になっているらしい。ドサ、と乱暴にサスケが床に置かれて苛立ちを感じながら、戻ってくる気配にまた身を潜めた。タヌキは何でもなかったかのように喫茶店スペースへ戻っていく。
それを確認して隠し扉の向こうを確認すると、大きな麻袋がいくつも置いてある一畳半ほどの狭い空間だった。が、扉がある。外に通じているらしい。
店の構造と今の場所から、この向こうは大通りに面していると割り出せる。……この麻袋に女性を入れて、運ぶ、というのが濃厚だ。問題はその行き先だからそこまでサスケには頑張ってもらわないといけない。目だけで合図を送って、お迎えが来るまでサスケの肩に手を置きながら待った。
しばらくして、喫茶店スペースに向かわせていた影分身が術を解いたらしく情報が入ってくる。
タヌキがカウンターに座ってスタッフに「ウエイチ」とオーダーした後、スタッフがどこかに電話をかけた。電話の内容は簡潔だ。スタッフが「ウエイチ入りました」と伝えただけ。それを確認して、影分身は店を出た。
つまり行方不明の女性はタヌキがヤってランクづけした後、店を通じて女性を引き取る役割の誰かに引き渡している。
再び姿を潜めると、お迎えはすぐやってきた。やっぱりあの麻袋にサスケを入れているらしい。手早いのは慣れている証拠だろう。
外に運び出されたのを確認してサスケが載せられた車が向かった方向を確認してから外に出て追跡、パックンを控えている他の仲間の元へ向かわせる。
迷いなくまっすぐ向かった先は里の正門だった。……こんなに堂々と悪行を……。
門の外にはまた別の車が控えていた。その二つが接触したところで一旦そいつらを全員幻術にかける。
硬く結ばれた麻袋の口を開けてサスケを掬い出し、代わりに適当に作った土袋を中に入れて麻袋をまたきつく縛った。
「……これで終わり、か?」
「俺たちはね。あとは追跡班の仕事。もう変化解いてもいいよ。」
「……」
サスケがいつもの姿に戻って抱きしめたくなるのを堪えながら、追跡班を待って引き継いだ。これでやっと終わりだ。
「帰ろうか、サスケ」
「ああ、……。」
家に帰ってきて、すぐにサスケを抱きしめた。
「……ごめんね、こんな任務に付き合わせて。」
「いや……あんたが言った意味はわかったし……他の誰かとあんたがこの任務やってたとしたら、……嫌だった。だから間違ってない、けど。」
抱きしめる腕を、少しだけ緩めてサスケの顔を見る。少し機嫌が悪そうな顔。……変な任務に付き合わされたのはやっぱり嫌だったんだろうか。
「……けど?」
「あんた、女ナンパする時ああいう感じなのかと思ったら……嫌だなと。」
拗ねたように俺の胸にボスっと顔を埋める。ああ、そんな誤解まで生んでしまったなんて。
「サスケがいるのにナンパなんてするわけないじゃない、ていうかナンパなんて生まれてこの方した事ないし、完全に演技だよ。」
ぎゅっとまた抱きしめて、胸に顔を押し付けながらサスケがモゴモゴと話す。
「なら、……いいけど。けどカカシ……」
そこで止まった言葉に、何を言おうとしたのか考えようにもやっとサスケを抱きしめることができた嬉しさで頭がろくに回らない。
「ごめん……俺に何を伝えたかったの……?」
サスケが俺の背に回した手をぎゅっと引き寄せた。
「……」
やっぱり喋ってくれない、なら察するしかないけどサスケが自分の意見を言わないなんて珍しい。何だろう、恥ずかしい? サスケがそんなことあるだろうか。結構何でも思ったことは言ってくるのに。
抱きつくサスケが腰を俺の身体に寄せて、鈍感な俺はようやく気がついた。サスケは、催淫剤3錠分相当を飲んでまだ3時間しか経ってない……!
訓練で我慢できるようになったとはいえ、身体は……。
靴を脱ぎ捨ててサスケを抱えて寝室に直行した。サスケは俺にしがみついたまま離れない。そっとベッドに下ろして「ごめん」と言いながら服を乱暴に脱いでサスケの上に覆いかぶさる。
「我慢させてた」
「……我慢した……。」
「もうしなくていい」
そのまま唇を塞いで、サスケは体温が上がっているんだろう。とろけそうな熱い口内で舌を絡め合いながら息が荒くなっていく。
右手でサスケの服をくつろげながらはっきりと芯を持つその熱い中心に触れて少し手を動かしただけでサスケは白濁液を散らせた。こんな状態を我慢し続けていたのに気が付かなかったなんて俺はバカだ。
邪魔な脂肪のない胸の突起に唇を移して舌で転がすとサスケはピクンと反応する。以前は感じることのなかったこの乳首も薬で敏感になった時に感じるようになったのだろうか。
「あ、……は、っぁ、」
自分のズボンを下げてすっかり勃った自分のそれをサスケの太ももに擦り付けながら舌を下半身に移してそれを口に入れた。熱くて硬いサスケのそれは少しの往復ですぐ精を放つ。それを飲み込んでベッドサイドのローションを手に取って指に垂らし、姿勢を変えて後ろの穴にそっと潜り込ませる。
「……ぁ、あっ、カカシっ……あ、あっ!」
「……柔らかい……サスケ、もう……」
「っいい、っは、あっ! カカシの、はやくっ!」
指を抜いてローションを全体に行き渡らせる。脱ぎかけのサスケのズボンと下着を取り去って膝を押した。そに押し当てるだけでサスケの顎が上を向く。
ゆっくり挿れようと思ったのにサスケの蕩けた顔を見てググッと奥まで押し込んでしまった。
「————っ!!」
震えながらまた精が飛ぶ。
キスをしながら律動を始めるとサスケも自分から腰を動かし始めた。それが可愛くてたまらなくて腰の動きが早くなっていく。
いつもよりも高くて大きい声、でも女のそれとは違う。サスケの声、この声が聞きたかった、サスケとしたかった、サスケの薬が切れるまでずっと愛し続けたい。
「サスケっ、大好きだ、サスケ、はぁっ、」
「ぅあっ! あっ、あ゛っ! カカ、っああ!」
何度も白濁液が腹を汚す。関係ない、薬が切れるまであと3時間はある。その間、ずっとずっとサスケを抱いて離さない。
後ろの穴からは俺の出したものが溢れ出ていた。上忍の体力舐めんな、サスケの薬が切れるまでずっと……。
「あっ! あああっ! だ、いっ、っあ、あああっ!!」
「っサスケ……!!」
グッと奥に押し付けて何度目なのかわからない精を中に流し込む。そしてサスケとキスをして、サスケがイクのが落ち着いたらまた……。
「……カシ、……けてる……から、んっ」
「……サスケ? 今なんて?」
「……ぬけ、てる……もう……」
思わず股間を見た、サスケの中にちゃんと入ってる。ぬけてる……あ、もしかして薬!?
「薬のこと?」
サスケは僅かに頷いた。
よかった、薬が……抜けた。……いつから?
「ごめん……それって今……? それとももっと前?」
「……まえ……」
もしかして、薬抜けてるのに俺サスケに無理させてた!?
「……ごめん、やりすぎちゃった……?」
サスケは赤い顔のまま、薄く開いた目を俺の顔にむけて、左にそらした。
「……別に、いい……」
その言葉に少しほっとして、いや俺は上忍で体力もあるけど3時間以上セックスし続けたサスケの身体は? と思うとすぐにそれを抜いてサスケの顔を手で包んで表情を確認した。疲れ果てている……顔。そりゃそうだろう、13歳の子に3時間ぶっ続けでセックスなんて。
「サスケごめん、無理させた、ごめん。」
顔を包む手をサスケはどけて、目を合わせないまま言う。
「いいって、……言ってる……」
態度を見るととてもそうは見えない。それとも疲れ果ててあまり動けないのだろうか? じゃあ何で目を合わせてくれない?
「俺の目を見てよ」
「……少し、休ませてくれ……。」
サスケは目を閉じてしまった。いや、確かに休息は必要だ。これは、必要な休息……!
なら、俺は後片付けをして身体をきれいにして、ゆっくり休めるようにしてあげなければ。
立ち上がって洗面所にタオルを取りに行った。
多幸感と疲れでもう瞼が開かない……。
薬のせいでいつもより何倍も気持ちよくて頭がバカになるかと思ったくらいにただ快感に翻弄されて、時々降ってくるキスが嬉しくて、薬が切れるまで俺と繋がっていてくれるんだと思うとまた嬉しさが込み上げて、とんでもなく長かったようにも一瞬だったようにも感じる。
カカシの想いが伝わってくるのが何よりも幸せで、ずっとその余韻の中に居たかったくらいだけど薬が抜け始めて身体の疲労を感じ始めて、でも今の幸せを離したくなくてなかなか言い出せなかったのは俺だから、カカシは悪くないんだけど……。
ずっしりと重い身体は指を動かすことすら億劫で仕方がなくて、ふわふわしている頭はそのまま眠ってしまいそうで、カカシはどこかに行ったけど待ってある間に……寝て……しまい……そう……。
気がついたら、隣に裸のカカシが寝ていた。身体はきれいになっていて、布団に包まれている。
「……カカシ。」
もぞりと寝返りをしてカカシが俺の方を向く。けど目は開いていない。
「……言えなかった分、言うからな。カカシ、好きだ。……大好きだ。……嬉しかった。」
「ん……サスケ……」
起きたか? と思ったが、まだ目が開かない。寝言?
しばらく観察したがやっぱりまだ寝ているらしい。
「後でまた言うけど……カカシ」
「……愛してる。」
よく眠れた感じがする朝は気分がいい、隣に寝てるサスケも一緒に起こすかなとサスケに視線を向けたらサスケの黒い瞳と目が合った。
「えっ起きてた? 何で起こさなかったの?」
「あんたの寝顔見るのも悪くないなと思って。」
「えー……、どのくらい見てた?」
「さぁな。」
機嫌良さそうに笑って、ふたりで布団からもぞもぞと起き上がる。
「俺寝言とか言ってないよね?」
「さぁな。」
サスケはくすくすと笑いながら服を着て、これは寝言を聞いた反応だなと思いながら寝室からダイニングに場所を移す。
「ああ、そうだ。カカシ。言っておくことがある。」
「なに? いいこと? 悪いこと?」
「どっちだと思う。」
「何だか機嫌は良さそうだから、いいことでしょ。」
「どっちでもない。」
「じゃあなに」
サスケの顔が近づいてきて、触れるだけのキス。黒い瞳に射止められたまま、俺が女子の立場だとしたら気絶しかねないなと思ってしまった。
その整った顔がふっと笑う。
「好きだ、愛してる」


