異種属性愛はダメですか

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2026年7月27日カカサス,成人向,長編,ケモノパロ,原作軸,完結済み,小説獣人化,異種姦,エロ,オリジナル設定有,性癖強め

里の外

 口笛を吹くとどこからかタカが舞い降りてきて部屋の中を覗き込む。カカシは情報が書かれた紙をタカに渡すと、そいつはまた空高く羽ばたいていった。
 情報伝達に特化した鳥類の中でも賢いタカの一族。アカデミーの同期にも確かメスのタカがいた。彼女も中忍になるとこうして情報伝達部隊に入るのだろうか。
 朝というには早く、まだ太陽が上る気配もない朝の四時、彼らを使って情報のやり取りをするのは日中ではあまりに目立つ。だからこんな時間から起きて飛ばし、そして戻ってくるのを待つ。
 里がこの赤い雲マークの外套に関する何かを掴んでいないか、その結果を知るためにサスケはタカが降り立った窓を見つめ続けた。
 一時間もせずにまたタカが窓辺に舞い降りる。袈裟懸けしている風呂敷から紙切れを出し、カカシに渡すとまたバサっと大きく羽ばたいてどこかへ飛んで行った。
 カカシは受け取った紙切れを開いて書かれている文字を読む。
「……例の外套は暁、という組織に所属しているということらしい。傭兵集団のようだが、最近は傭兵としての動きを見せていない。……少数精鋭、基本は二人一組で行動。情報と一致するが……。」
「傭兵として動いていないなら、今は何の目的で……?」
「わからないけど、それも含めて今後情報収集するように、だって。」
 まあ、そうなるだろう。
 連中が何を考えているのかわからない不気味さはあれど、あの外套は目立つから目撃情報は得られる可能性が高い。どんなパターンで行動しているのか後を追うように旅を進めていけばいい。
 もしも鉢合わせたら……今は逃げる、の一択。だけど向こうが好戦的でなければ話をする余地もあるかもしれない。
 カカシは続けて言った。
「あと個人的な調査なんだけど、里が何を隠しているのかこれを機に調べたい。……特に、愛について。」
 愛、カカシが繰り返し口にした言葉。どこから湧いて出た言葉なのかサスケは知らなかった。カカシは一冊の本を出して見せる。
「イチャイチャ……パラダイス?何の本なんだ?タイトルの言葉の意味もさっぱりわからない。」
「本屋で、ベストセラーとあったから里の外ではどんな本が読まれているのか気になって買ってみた。中身は小説……ええと、物語……大人向けの絵本みたいな感じ。」
 里には小説という部類の本は売られていない。忍術書や多種族との共生だとか、そんな実用書ばかりだ。だからサスケには馴染みがないだろう、と補足したがこの説明で理解できるのかわからない。
「小説……。」
「主に男女の恋物語……だね。」
「……恋?それも、俺は知らない言葉だ。」
「……うん、そうなのよ。里の中では知ることがない言葉、単語がたくさん出てくる。でもサスケと過ごしている中で名前のわからない感覚を覚えることがたくさんあって、この本にその答えが書かれていた。だから俺はもっと知りたい。」
 サスケが本の表紙を覗き込む。そこに描かれているイラストはメスとオスが楽しそうにしている……けど尻尾も耳もない。何の種族なんだろう?
「イチャイチャ……の意味も、読んだらわかったのか。」
「うん、多分だけど」
 カカシはサスケに近づき、額を合わせてその目を見つめた後、キスをし始める。
「んっ……」
 ちゅ、ちゅく、とついばむようなキスをしながら、その身体を抱きしめた。
 サスケの手が後ろにつく、抱きしめる手はゆっくりと背中を優しくさすりながら床に倒していく。
 唇が離れる頃にはふたりとも頬を染めていた。
「……多分、こういうのが"イチャイチャ"……だと思う。」
 こういうのが、ということはこの本のタイトルは、そういうことなわけで。必然的に内容を察してサスケの頬は更に朱に染まった。
「そ、んな本が、ベストセラー?」
「そうみたい……里の外では。」
「……俺たちがおかしいのか、里の外がおかしいのかよくわからなくなってきた……。」
「それをさ、ふたりで一緒に確かめて行こうよ。今の俺たちは何が正しいのか……よくわからないままだから。……ところで……」
 カカシが照れたように頬を指でかきながら、サスケの下半身に目を向ける。それを見て、サスケはカカシの顔を見上げた。
「……続き、か?」
「何でだろうね、発情期でもないのに……勃っちゃって……。」
「"イチャイチャ"したからだろ、俺も同じだし……。」
 クス、と笑い合って、そして再び二人の唇が重なった。
 そう、これは発情期なんて関係ない、生殖のためでもない、何の意味もない行為だと思っていた。だけどこれは"愛"を確かめ合うという尊い行為。ふたりは知ってしまった。本能でも理性でもない何かを。そしてそれが愛するということだとも。
 後ろに伸ばした指が中を刺激するたびに眉頭が上がるその顔が愛おしい。小さな声がだんだんと形になっていく。潤んだ目で見つめられてカカシは指を抜いた。
「あ、っは、んっ……、っぅ」
 サスケのそこは毎日のそれでいつでも迎え入れられる柔らかさになっていた。それでも指を入れるのは、感じているその顔が見たいから。
 感じている、と言う言葉には普通「何に」がつく。けれど小説にはその「何に」は書かれていなかった。ただ感じていると。サスケが感じているとしたら、それはカカシに、ということになる。
 自分のそれがサスケを感じさせている、と思うと興奮して首や胸に舌を這わせたくなる。イヌが誰かを舐める時、それは色々な意味がある。けれどカカシの場合サスケに対するそれは愛情の表現だった。
 普通は群れのボスに対して親愛の印として舐めて、そして舐め返すのがイヌのコミュニケーションだけど、サスケに対するそれは全く色の違うもので、イヌもネコもつがいという習性を持たないのに、ふたりの関係はつがい、でも単なるつがいではない、それ以上のもので繋がっていた。
「あ……、っふ、ぅ、んっ、あっ、そこ……っ、は、あっ!」
 何の意味もない直腸の往復、違う。意味はちゃんとある。サスケに自分を感じさせて、自分もサスケを感じるためのこの行為は"愛する“という大切な時間。
 その証拠に、お互いが腹を見せ合っている。ほとんどの獣にとって腹は急所で、信頼しきった人の前以外で曝け出すことなんてない。
「あっ、あ、っあ!カ、カシ、ィっ!そこ、っあ!きもち、いっ!」
「俺も……先が膨らんでる……わかる……?イカせてあげるから、俺のをギュッと離さないで……」
 またはじめて出てきた言葉にサスケはカカシの顔を見上げる。その額にキスをして指で触れていた場所をえぐるように腰つきを早めた。
「イカ、せ……?っあ、んっ!あ、あっ、だめそこ、あっ!あ、ぁあああだめきもちいいだ、だめ、っあ、あ!!」
 ぎゅうう、と締め付ける中、ビク、ビクと震える肩、オスの象徴から吐き出た精液、空中に飛び出たそれは卵子と結びつくことはない。そんな事は無駄で無意味としか思えない、そう思っていた。カカシのふわりとした笑顔を見るまでは。
「……っ何で、笑うんだよ……」
「イクところ見れたから。」
 イク?射精のこと?……をそう呼ぶことも、あるのか。でもそれが何で笑顔になるのかはサスケにはよくわからなかった。
「気持ち良かったでしょ?だから嬉しいの。」
 言葉にされて、ああ、そうかと腑に落ちた。
 サカリが終わってからも何度も何度もこれをしてきたのは「気持ちいい」からで、サスケだけじゃなくカカシも気持ちよさそうにしていて、今しているこれはふたりで気持ちよくなるためにしている……ということなのか?
「カカシは……」
 サスケが尋ねると、額にキスが降りてくる。
「サスケがイクとね、きゅうって中の俺のを締め付けるの。それが気持ちいいよ、俺も同じ。」
 胸に温かいものが込み上げてくる。サスケはまだそれを何と呼ぶのか知らなかった。昨日はよくわからないままカカシの言う「好きだ」「愛してる」を真似して同じように言ってみたものの、その言葉が何を意味するのかまでははっきりとはわかっていなかった。でもきっと、カカシに感じているこの感覚の事なんだろうと曖昧な理解なままでいた。
「カカシ、多分、だけど……"好き"だ、……と思う。胸がいっぱいで、けどどう表現したらいいのか、わからないけど伝えたかった。」
 それを聞いたカカシは、嬉しそうに微笑んだ。
「俺も好き。大好き。愛してる。」
 再び腰が動き始める。今度は奥へ、奥へと深く突く動きで、奥に当たるたびにサスケの身体は震えてじんと響くような快感に声を上げた。
「っあ!んっ!あっ、奥、もっ、とぉ!っぁあ!」
 サスケの声に応えてカカシも奥に、奥にとどんどんその深さを増していく。一番奥まで来たところで、その動きをやめてその奥までの動きにシフトした。
 ぷっくりと膨れた先端が中をえぐりながら奥にズンと当たる感覚はサスケの頭がどうにかなってしまいそうなくらい快感が止まらず身体がどんどん熱くなっていくのを感じる。
「サスケ……っ、愛してる、愛してる……」
 じわりと胸が熱くなるその言葉。カカシだけじゃない、俺だって、言葉にしようとしても快感に翻弄されてまともな言葉にならない。
 でもカカシはサスケのその気持ちをきちんと受け取っていた。だから際奥に入れずに意味がないと思っていたただ直腸に出し入れするだけの行為を続けていた。
 自分たちはしちゃいけない事をしている、そんな罪悪感がどこかにあった。けれどこの行為は愛するための行為だと本から学び、もうそんな罪悪感はない。むしろ大切な尊い行為。早く射精したい本能よりも強い愛情に突き動かされる行為。
「カカ、っあ゛!!へんっ、来るっ、なに、か、ああっ!あ、や、あっ、ああああ!!」
 ビクンッとサスケの身体が揺れる、ぎゅううっと締め付ける中、カカシは思わず射精しそうになるのを何とかこらえた。ビク、ビク、と間断なく締め付ける中、サスケの様子を伺うが射精はしていなかった。これは……?
「サスケ?」
「だ、めまだ、イッ、っ!!」
 それを聞いたカカシは、少し動かしてからその先端を際奥にずぷ、と入れる。
「っあああ!!」
「サスケ……サスケ、愛してる」
 S状結腸に入った先端はどくどくと精液を流し込んでいく。
「発情もしてないのに、思うの。サスケとの子どもが欲しいって……変だよね。でもサスケのことが好きで、愛してるから、俺とサスケの愛の結晶が欲しいって、思うの。」
「こ、ども……」
「無理だってわかってる、だから、気持ちだけ。」
 中に入ったまま抱きしめ合う数十分、サスケはこの時間が好きだった。
 ただ、子どもが欲しいという言葉にはいまいちピンとこない。それはサスケ自身がまだ幼いからだろうか。もしくはサスケがオスだからだろうか。
 何にしてもサスケには卵巣しかない、子宮はないのだから子どもは作れない。ただ、カカシに子どもが欲しいと言われたことは嬉しかった。
 カカシとの愛の結晶としての子ども……子どもは種の存続のために作るものであって、そこに本能以外の特別な感情はない、という常識の中で育ってきた。
 でも母さんはサスケに「愛情」という言葉を聞かせた。思えばネコはつがいを持つ種族じゃないのに、うちは一族の中ではつがいが子を育てるのが当たり前だった。ネコのオスは孕ませさえすれば後のことは放ったらかしなのに、サスケには父と母がいて、ふたりでイタチとサスケを育ててきた。
 もしかしたら、父さんや母さんは愛を知っていて、その結晶が俺たち兄弟だった……?
 でもそんな考え方は里にとって都合が悪かったはずだ。情報統制をして多種族との繁殖を奨励してきた里は、……もしかして、うちは一族を。
 それならイタチが里を去って額当てに抜忍の印を刻んだのも納得できる。
 ただ、これは根拠のない憶測でしかない。
 イタチに直接会って話をしなければ。そのためにはまず、暁の情報収集だ。

 宿場町で目撃された場所で暁の二人組の匂いをカカシが探る。ただ2ヶ月も前のことで、そして多くの人が訪れるこの街では嗅ぎ分けるのは難しいようだった。
 並行して、愛について聞いて回る。ほとんどの人が訝しげな表情を見せて、里の出身だと告げると納得したように話してくれた。
「愛は当たり前にそこにあるものよ」
「好きな人と一緒に過ごす内に自然と芽生えるものだ」
「親が子に対して抱くものと同じだよ」
 そして最後に必ずこう言われる。
「でもこの事は里に戻ったら口にしない方がいい」
 里に入る時に厳しい検閲と思想の確認、そして里の中でのルールを守らなければならない、というのは街の人も旅人も行商人も皆が知っていた。
 知らなかったのは里の中で育ってきた者だけ。
 ルールを破ったらもう二度と里に入ることが許されないらしい。だからなのか、特に行商人の口は固かった。それに対して街の人は色々と教えてくれる。
「メスがサカリになったときは皆どうしてる?」
「家に閉じこもってるわ。だって望まない妊娠なんてしたくないもの。子どもを作るなら愛する人との子どもをつくりたいでしょ。……ところで、メス、なんて言い方するのね。まるで動物みたい。私たちは女性とか、女の人とか、そう言うのよ、」
 当たり前だった常識がどんどん覆っていく。