攻略対象の難易度がSSS+でした

50,342文字約101分57 View

柱マダ,成人向,長編,原作軸,完結済みラブコメ,ギャグ,エロ描写有,オリジナル設定有,ほのぼの,平和IF

その後

 心地良い疲労にマダラの隣に寝転ぶ。まだ息は落ち着かないが、落ち着いたら改めてマダラを抱きしめてまぐわいの感想を聞いてみようか……と思っていたところでマダラがオレの方を向いた。
 顔が近づくと接吻がしたくなるが、何か言いたいことがあるという事だろう。最中の反応からして、何度もイッていたし悪くはなかったはずだ。マダラのエロ認識である「意識が飛ぶほどの快感」までは難しかったがはじめてにしてはお互いにうまくいきすぎと言っても良いくらいだ。
「……柱間、また俺に配慮しているのか。」
 あれ? これは何の話ぞ。この場面で出てくる配慮とは?
「と言うと、今のまぐわいはマダラには物足りなかったということか?」
 だとしたらかなり落ち込むんぞ……やはり意識を飛ばすほどの事をしなければ……?
「いや、一回で終わりか、という意味だ。」
 !!
 ……マダラのエロ認識はあの癖が強い題名のエロ小説……エロ小説だから当然ながら男側は何度射精してもすぐに復活する絶倫である。もしくは男が複数いるような題名もあった。
 ということはだ、マダラの認識では射精一回で寝転んだオレを見て「あれ、一回だけなのか?」という至極真っ当な疑問を持つ……。
 ……何故まぐわいの教科書にエロ小説を選んだんぞマダラァーッ!!
「ふ、マダラが問題ないならば当然まだ続ける事も可能ぞ?」
 幸いにもオレも絶倫とまではいかないが何回かはいける、体力的にも問題ない。
「そうか、せっかくの機会だ。続けてくれ。」
「そうか、せっかくだ、やってやろうではないか!」
「よし、来い。」
 だから戦闘じゃないってば。

「まだ俺は大丈夫だ。」
「マダラもなかなかやるな。」

「これで終わりか?」
「……っまだまだこれからぞ!」

「よし、次」
「待て、待てマダラ……」
 何回やった!? まだ次行けと!? どんな体力!?
 いや24時間戦い続けることが出来るくらいだからマダラがまぐわいごときでそんなに消耗するわけがないのはわかるが!
「時間をよく見ろ、夕食も食べていないのにもう22時を回っておる。今日はこの辺にしておこう。」
 一般論をぶつけてみたがマダラから「時間など気にしない」と言われてしまえばまだ続けるしかない……。
「ん、もうこんな時間か。そうだな、今日はここまでだ。」
 良かった納得してくれたァーー!
「しかし派手に……汚れたな。マダラの腹が凄いことになっとるぞ。」
「何回イッたかも覚えてないな……風呂入るか。」
 一緒に……入ったらまたまぐわいに発展しそうだの……。風呂場でなら何度もやる事は……いやマダラならわからんな。
 だが時間という武器がオレにはある。のぼせてもだめだ。風呂はささっと普通に済ませよう。
 湯船に湯を張りに行ったマダラがいない間に押し入れを開けて新しいシーツを取り出し張り替える。
 そしてあの蕎麦殻の枕を二つ並べて、掛け布団を横に敷いた。
 二つ並んだ枕に口元がニヤけそうになる。だがしかしマダラのエロ認識は今のままでは問題がある。30冊分のエロ小説により醸成された認識を修正していかなければ……やはりろまんす小説か。
 遠くからオレを呼ぶ声が聞こえて、部屋を出た。

 湯船にザブンと二人で浸かると大量の湯が溢れ出て桶が浮かぶ。
「おー、二人分だとやはりなかなかぞ。」
「そうだな、新しい屋敷は風呂場を広めに作るとするか。」
 !!
「もう具体的に考え始めておるのか? ならば間取りを共に決めたいなぁ。寝室も六畳ではなく九畳くらいにするか? 出来たら防音もしっかりしたいの。」
「防音? 寝室に?」
「いやまぐわいの声が外に漏れるのは……オレが嫌ぞ。」
 マダラのあの声は絶対に誰にも聞かせたくないっ!
「そんなに大きい声が出ていたか?」
「む……自覚がなかったのか? かなりの……」
 言いかけたところで、マダラの顔が真っ赤になっているのに気がついた。
 本当に自覚なかった!?
「それは……今日の声……外に聞こえている可能性があると、いうことか。」
「場所的にあまり往来はないが……時間も夕刻だったし誰かが聞いていたとしてもおかしくはない。ただ、あの声がマダラの声だとは誰も思わんだろう。」
「俺の屋敷からそんな声がしたらそんなもん俺の声しかないだろう……!」
 真っ赤になった顔をさらに両手で隠す様は最中のこくりと頷く様子が頭に思い出されて思わず抱きしめたくなってしまう。
 こんなタイミングで急に恥じ入るなんて可愛いがすぎる……!!
「た、多分大丈夫ぞ! もし誰かにそれを言われたら、誰ぞか連れ込んでマダラが喘がせた事にしたら良い!」
「……俺が柱間以外とまぐわったなどと言うのは嫌だ……」
「そこはその、オレとまぐわったことも出来たら伏せて欲しいんぞ……」

 落ち込むマダラをなだめながら軽く食事をとって寝室に戻る。マダラが布団をめくって隣に手をポンと置く。
 嬉しくて綻んだ顔のまま布団に入り、少し硬いが心地良い感触の枕に頭を預ける。
「のう、マダラ。」
「……どうした。」
「オレは今凄く幸せぞ。愛する人と、愛を確かめ合って、共に風呂に入り、共に食事をとり、同じ布団で同じ枕で眠る、これ以上の幸せはない……。」
「……柱間と同じ気分だ。だが、この幸せ……これからもずっと続くぞ。共に過ごし、愛を伝え合い、共に新しい体験を重ねていく……これから待っているのは、そういう暮らしだ。」
「……まだ実感は湧かんが、明日の昼休みに共に用地を探しに行こう。善は急げだ。帰ったら共に間取りも考えよう。大きい荷物は互いの屋敷に置いたままでいい。オレ達が共に居るための屋敷ぞ。」
「なら早く寝ないとな。明日も火影様は忙しいんだろう。」
「……共に居るときはその呼び方をせんでくれ。」
「悪かった、俺の愛する柱間。おやすみ。」
 狭い布団、密着した身体、少し首を伸ばしてその頬に唇を寄せる。
「おやすみぞ、愛するマダラ。」
 ……マダラはどうやらすぐ寝たようだ。オレは未だに今日起きた出来事がまだ信じられなくて頭がふわふわしている。そのくらいに色々ありすぎた日だった。
 でもこれからは思い違いも勘違いもせずに、きちんと伝えて確認しながら物事を進めていけば万事問題ない、はずぞ。
 互いに伝えることの重要性も理解した。
 虹色の未来……正に今到来っ……!! くぅぅぅこの感動を! オレのこころに留めておける! 自信がないっ!!
 ニヤけながら執務しちゃいそうだし、往来でもニヤつきながら歩く自信あるし、でそれを扉間が見て「何をニヤついておる仕事しろ」と叱りに来るまでの未来が見える……。
 あ、相談した手前扉間には報告しておくべきだろうか、それともオレの顔を見て察するだろうか。いや扉間なら後者だの……。
 あ、ろまんす小説も探さねば……。

「朝だ、柱間。」
「んあ」
 今回は叩き起こされなかったらしい。まどろみながら目を開けると目の前にマダラの顔がある。
「うぉっ!」
 急に覚醒した頭、目を見開くと唇に柔らかいものが触れる。
「寝起きが悪い柱間がすぐ起きる方法がわかった。」
 ふっと笑って遠ざかる顔を目で追うと、ゆるりとはだけた浴衣から筋肉質な肌が胸元から腹のあたりまで見えている。
 思わずごくりと唾を飲んだ。
「お……はよう、マダラ。その、浴衣のはだけ方は……オレには刺激が強いんぞ……。」
「……ん、刺激? 何のことだ。」
 マダラの語彙を増やすため! 恥じない! 普通の事として! 話す!
「欲情する刺激となる、つまりまぐわいたくなる、だから肌をそんなに見せんでくれ……。」
「お、やるか? 朝から運動はいい事だ。」
 マダラの戦闘好きが変な方向に向き始めとらんか?
「やらんっ! いややりたいが! 遅刻はダメぞ!」
 1秒遅れても扉間は五月蝿いし、朝起きたばかりではさすがのマダラも準備とかしておらんだろうし、どれだけ時間がかかるかわからん。
「……そうか。まあ、朝飯でも食うか。」
 そう言いながらマダラは浴衣の合わせを直そうとする気配はない。目が合うとニヤリと笑われる。
 !!
 ……煽られている? まさか、マダラに?
「ああ、顔洗って朝食だ。……で、その肌をいつまで見せつけるつもりぞ。」
「俺に欲情する柱間が可愛いから着替えるまではこのままだ。」
「……マダラ、昨日は優しく進めたがオレとて男ぞ、欲情して襲うかもしれん。」
「ん? やるか?」
 ……もしかして煽りではなく本気なのか?
「やりたいのはマダラだろう? オレは今はやらんぞ。」
「……そうか、残念だ。だが柱間を刺激する方法はわかった。」
 機嫌良さそうに立ち上がり、マダラは寝室を出ていく。オレは布団を畳んで押し入れに入れて、その上に蕎麦殻の枕をふたつ置き、押し入れを閉めた。

 昼休み、いつもの通りでささっと食べて地図を見ながら中間地点にいい場所がないか探す。
 互いに端の方に屋敷があり、その中間地点もそこまで賑わってはいないがポツポツと民家は建っている。
 二人暮らし、間取り、部屋の広さを考えるとそれなりの広さが欲しいが、なかなか見つからず明日に持ち越しとなった。
 
「兄者、ニヤけとらんと仕事しろ。」
 あー、やはり言われた。
「民が噂をしておるぞ、何かあったのかと。」
「させておけば良い、いい事があったのだろうと思わせておけばむしろ民は安心するであろうっ。」
 机の上の書類を手に取る。里の施設としての修練場建設希望か……承認!
「扉間、これを実現可能な場所があるか確認してくれ。」
「……森を切り拓けば、というところか。」
「どこにするかは任せる」
「……では兄者達の新しい家の近くにしよう。」
 ……ん? 何で扉間がそのことを知っておる?
 書類から顔を上げると、扉間はため息をついた。
「民に声を聞かれてはいかんのだろう。」
 声とは、……まさか、昨日の……?
「ちょい待ち、説明してくれ。」
「様子がおかしかったから昼追跡した。そこで聞いた会話からの推測だ。修練場に隣接していれば夜には修練場に人は来んだろう。周辺を関連施設で囲うようにすればその一帯は夜無人になる。うちはと千手の長がそこを拠点とするのも民に説明するには都合がいい。何よりそれら里の施設で囲えば、兄者達の家の隣に後から民家が建つ事もない。」
「扉間、お前……。」
「後継問題はおいおい出てくるだろうがその時にまた考える。……唯一残った兄弟として、兄者個人の幸せはワシとて後押しをしたい。……相手がマダラなのは気に入らんが。」
「と、とびらま……! ううっ、良き弟を持ってオレは幸せだっ! ……抱きしめてもいいか?」
「それはやめろ。」

 数ヶ月後、里の外れに修練場が完成した。民は里の発展として喜んでいたが、そのすぐ隣に建った屋敷の中では愛し合う二人が別の喜びで抱きしめ合っていたのを誰も知らない。